見出し画像

温泉本たずさえ温泉へ。〜摘読日記_42

そうだ、外湯へ行こう。


お正月は熱海に行ってきました。

いつもそうなのですが、わりと直前になり「行こう」と決めて、ばたばたと宿を探したり、旅程を考えたり。


行き当たりばったりながら、かねてから気になっていた、フォローさせて頂いている方の記事で紹介されていた外湯には絶対行こうと決めました。


熱海中心部からは少し外れる辺りなのでしょうか、こんな細い路地を通って行ったのが・・。


「山田湯」さん。

熱海市和田町3-9
熱海駅から徒歩で約20分です。


あとは、「日航亭 大湯」さん。

熱海市上宿町5-26
こちらの方が熱海駅からは近く、徒歩13分。


「大湯」さんは露天風呂ありで気持ちよかったのですが、ちょっと温度が高めかなと感じました。

また非常に混んでおり、ひとつめの「山田湯」さんの方が今回はよかったです。

こじんまりとした外湯・湯船で、山田さんのお風呂にお邪魔しているような感覚も。

料金もリーズナブル。大人300円、子供150円でした。


中はこんな感じです。(写真は、伊豆の観光情報を紹介されている「井伊部長の温泉グルメ探訪」というサイト様から拝借しました。)

興味を持った方は、こちらもご参照ください。


地元のおじいさんが、「熱かったらこっちの蛇口は閉めてね。」とか、息子に「トイレはそっちだよ。」と親切に教えてくれたり。

身も心も、ホカホカになりました。


本を2冊たずさえて。


旅のお供には、その名もずばり「温泉へ行こう(山口瞳著)」と、ディック・フランシスの競馬小説「大穴」を選んで。

「温泉へ行こう」は1985年出版
「大穴」は1975年出版


「温泉へ行こう」の方は飛ばし読みながら8割方読み進めました。(「大穴」の方は結局読めずじまい。)

同じ山口瞳著で地方の競馬場巡りをする「草競馬流浪記」という本があるのですが、その温泉版という感じで、日本各地の名湯を訪ねます。

「草競馬流浪記」と同様に、目的地までの道中での小さな事件あれこれ、同行者(編集者や、友人)とのこまごまとしたやりとりが読んでいて楽しい。

また、競馬好きとしては、「温泉+競馬」の旅程となっている章は特に楽しめました。(大川慶次郎、桜花賞、吉田善哉、社台ファーム、和田共弘などなどの固有名詞が散りばめられている。)

「草競馬流浪記」で金沢競馬をベタ褒めしたためか、石川県知事の目に止まったのか、競馬関係者に熱烈な歓待を受けた、というような記述もあり、二作が連動しているのも面白かった。

旅先のご当地グルメや、温泉宿で何を食したかを読むのも楽しい。


当たりラーメン。


「温泉へ行こう」に、五島列島の福江島で悪くなった麺を使ったラーメンに出くわす場面がありました。

 スバル君はすぐに箸を置いた。
「おやめになったほうがいいですよ。このラーメンの玉……茹でる前は玉になっているでしょう。その玉が悪くなっています」
 急に低声こごえになって言った。
「腐っているのか」
 僕も低声になった。

255pより引用。

寂しい中華屋さんでありそうなことです。

私は、蕎麦屋さんでラーメンを頼んだ時に「玉」の悪くなっていたであろうやつを食べてしまい、お腹を下したことがありました。

そして今回の旅、二日目の夜はふつうの町中華さんでラーメンを食べました。

ラーメン(650円)


初日の昼、夜、二日目の昼と、三連続で海鮮系を食べて飽きてきてしまい、ラーメンにしたのですが・・。

これが、旨かった。

意外と今回の旅でいちばん美味しかったような・・。

海鮮つづきの舌にビタっとハマったのだとは思いますが・・。

当たりラーメンに当たって、良かった、というお話でした。ということで今年のnote書き初めとさせて頂きます。😀

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?