某大手化粧品メーカーで美容部員・通称BAをしていた話

今年40歳になる私が就職したときは就職氷河期といわれる時代で、後に同期となる大卒の子は
「50社以上受けてやっと内定もらえたんだよ」
と何度も言うくらい大変な時期だった。らしい。

私はというと、やりたいことがあって専門学校に行くも、その「やりたいこと」を見失い、なんとなく就職活動をするも1社だけ受けて面接で落ち、3月に学校を卒業し、フラフラしてた4月にコンビニで立ち読みしたリクルート雑誌に載っていた某大手化粧品会社をなんとなく受けたら内定をもらえたというなんとなく就職だった。

後の人事曰く、倍率は500倍だったそう。

大阪府北部で同期が4人しかいないわけだ。

メイク好きだからいっか、
と若くて何も考えてない私は
メンタルボロボロになって1年で辞めるわけですが。

BAというと華やかな世界を想像する方が多いと思いますが、蓋を開けてみれば勉強と研修の毎日。

化粧品の成分も学ぶわけですが、
「うちの化粧品に入ってるこの成分がすごい良くて!」
って習うので、もう完全に宗教。
そのメーカーのものしか使えなくなる。

お客さんも、まぁ、いろんな人がいますよね。
えぇ。
「今から出かけるからフルメイクして」
って来る人、たくさんいましたよ。
それで商品を買ってくれたら全然いいんですけどね、やっぱりそういう人って何も買わないんですよね。
わかってたけど。
でも、断れない。お客様だから。

あとよく言われたのは
「旅行行くからサンプルちょうだい」。
旅行に持って行くように使いやすいように用意してるもんちゃうぞ、使用感を確かめてほしい、そこから購入に繋がるためのサンプルやねんぞ、と。

そう言われたら、
「今ないんですよね〜w」とか言ってましたけど。

女ばっかりの社会なんで、先輩方ともいろいろありまして。

○○先輩って呼ばないといけないとか、どんな縦社会やねんwww

接客してたら、先輩に客を横取りされるとか普通にありましたね。

いや、私の今月の売り上げ…

タッチアップするときのスポンジ、パフってあれってBAが洗って干して使いまわしてるんですよ。
10年以上前の話だから今は違うかもしれないけど。

当時はヒマな時間見つけてバックヤードのトイレの洗面台で洗ってました。

まぁその時間の落ち着くこと。
「人と話したくない」病になりつつあったので、汚れたスポンジが溜まってなくても洗いに行ってました。

そんなこんなで全身に蕁麻疹が出て、病院で「ストレス」と診断されたのでスパっと辞めました。

でも会社に感謝してるところはたくさんあって、
何も知らない若い私に電話の出方から接客から全て叩き込んでくれたこと。

なによりも化粧品の知識が増えたこと。

今でも美容オタクです。

が、私には女ばかりの世界は合いませんでした。

今ではコンプライアンスって何?ってレベルのセクハラが横行してるおっさんばっかりの会社で働いてるんですが、この方が気が楽なんですがそれはまた別の機会に。


#スキしてみて
#化粧品
#美容部員

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