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わたしが手紙を書く理由

超絶ハッピーなことがあったので報告させて欲しい!

わたしは、川上未映子さんという小説家・文筆家の方がだいすきで、とくに『すべて真夜中の恋人たち』という作品の文体がほんとにほんとにすきで、リスペクトしている。(ひらがなと漢字の比率がわたし的に完璧だとおもうのだ)


企画メシ2018に通っていたとき、スタイリストの伊賀大介さんが、「友人に子どもが生まれるとき、『きみは赤ちゃん』(川上未映子著)を贈っている」と言っていたので、それは名案!と思いわたしも贈ることにしている。この『きみは赤ちゃん』は、川上未映子さん自身のエッセイで、妊娠してからと出産してからのあれこれが赤裸々に綴られた作品だ。


ひとりめに贈った友人には、ちょうど帰省中だったので、手渡しで。
するとしばらくして読み終えた友人から電話がかかってきて、本のこと、今の自分のこと、夫にも読んでもらったことなど語ってくれた。わたしは彼女のことがだいすきで、なんだかとってもたのしくて、気づいたら一時間を優に超えていた。

この本は養護教諭の免許を取る課程の推薦図書になっていると教えてもらった。レビューにはまあ色々と書かれているけれど、彼女のことばを自分の直感を信じて、これからも友人に贈り続けよう、と思ったのだった。

先日、もうすぐ子どもが生まれる友人に、贈ろう贈ろうと思って後回しにしていたのだけどいよいよ予定日が近づいてきたのでやばい〜〜〜!と思って、急いで郵送した。遠方に住んでいる、大学の友人なので、頻繁には会えないからすこしの手紙を添えて。

LINEもできるし、Twitterもつながっているのでなんとなく近況はわかるのだけれど、音沙汰ないな〜と思っていた今日この頃。忘れた頃に郵便受けを見てみると、彼女からのお便りが届いていた。封書は8日の消印になっている。

わたしのことを本当によく理解しようと寄り添ってくれる彼女らしいお手紙で、「言葉の選びとか言い回しが、なんとなくまりーに似ているなと思いました」って書かれていて泣きそうになっちゃった。そりゃそうでしょ、わたしが川上未映子さんリスペクトで寄せてるんだから!笑

最後に、「この手紙が届く頃には、子も生まれているかも」と書かれていた。彼女はちょうど昨日(11日)に出産を終えたばかりで、母子ともに元気なこともわかっていて、ひとりでにんまりした。

ああ手紙の、こういうところが本当にすき。相手のすこし先の未来を想像して、ことばを贈ることの相手を思う気持ちとか大切に思う気持ちとか、そういうものがたくさん詰め込まれている気がする。

わたしが本を選んだものだから、何か代わりに、と本を探してくれたみたいなのだけど「本を読みながら食べられる飴ちゃんを贈ります」って最終的に飴ちゃんを贈ってくれたのがとても彼女らしいなとおもったのです。

”宝石みたいにキラキラしたまりーの向上心、生き方にそっとよりそえたらいいな”

って言葉が添えられていて、またそれも泣きそうになっちゃった。

世界がどんどん狭く近くなって、指先ひとつで言葉が贈れるこの時代に、あえて手書きで贈ること、伝えること、わたしはそういうささやかなたのしみを、これからも続けてゆきたいなあと思ったのです。

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昨日は、言葉の企画2020の開講日だったんだね。(あいにく、バタバタしていて聴講できなかったのだけど…)熱量すごいみたいで、わたしも聴講参加したいなあ。
なっちゃんとかあきちゃんとかに言われて、言葉の企画2019の初日、そういえば全員の自己紹介にお手紙書いて渡したんだったなあと懐かしくなった。あれから一年、かあ。あのときは、とにかく企画メシの時にやり残した「場への貢献」みたいなものをやりたいやらなくちゃ!という気持ちで必死だった。

大切な仲間ができて、もう一年になるんだね。たった半年であんなにすきな、一生大切にしたいと思えるひとたちが増えるなんて、もうなんか夢みたいで。

ひとはこんなにも仲良くなれる。まだまだ仲良くなれるひとは世の中にたくさん眠っているのかもなと思う。今でも大切に手紙を残してくれるひとがいてくれること、すごく嬉しく思います。

やっぱり手紙がすき。

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