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アンリ・マティスの言葉とロックダウン

ビクトリア州は先週まで2週間ロックダウンでした。

外出は厳しく制限

オーストラリアのロックダウンは、日本の非常事態宣言と違ってとても厳しいです。

外出して良い理由は、日用品の買い物(1世帯から1人だけ1日に1回だけ)、運動(同伴1人まで)、許可された仕事や学校、病院、ワクチン接種の5つに制限されています。

移動範囲は自宅から5km圏内(1週間後に10km圏内に拡大)、日用品や食品のお店以外はオンラインかクリック&コレクトのみ、レストランやカフェはテイクアウトとデリバリーのみ。

夫の仕事も、子どもたちの学校もオンラインに切り替わりました。


気持ちもちょっと落ち気味に

家族が24時間家にいる生活。

近所を散歩したりジョギングしたりするのが唯一の息抜きなのに、子どもたちが一緒だと自分のペースで歩けなかったり、「散歩なんてつまらない」と文句を言われる……。

たった2週間だけれども、好きな時に外に出られない、行きたいお店に行けない、一人の時間が持てないというのはきつかった。

最初は1週間の予定だったロックダウンがもう1週間延長されると、いつ終わるのかと思って少し気が滅入ってしまいました。


アンリ・マティスの言葉

そんな時に見つけたのが、アンリ・マティスの言葉。

There are always flowers for those who want to see them. 

手術を受けたためにほぼ寝たきりになってしまっていたマティスが、1947年に発表した「Jazz」という本の中で、切り絵のアートワークと共に記していた言葉だそう。

その前の言葉も素敵だったので、引用(&勝手に訳)してみました↓

Trouver la joie dans le ciel, dans les arbres, dan les fleurs. Il y a des fleurs partout pour qui veut bien les voir.(空や木々や花の中に喜びを見つけること。花を見たいと思う人には、どこにでも花はある)

うんうん、わかる。

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ロックダウン中でも、海も空もきれいだったし、道端にも街路樹にも花が咲いていた。

子どものオンライン授業も微笑ましくて、笑っちゃう。

3食ごはんを用意するのは大変だからって鼎泰豊の小籠包を注文しちゃったんだけど、家で蒸しても感動するほどおいしかった。

どこにも行けない週末には子どもたちとメロンパンを作って、「おいしいね」と言いながら食べた。

⭐︎  ⭐︎  ⭐︎

気持ちがダウンすることがあっても、ちょっとした「良かった」もいろいろあって、救われるんだよね。

気づかなければスルーしちゃうような、ちょっとしたことなんだけど。

いつでもポジティブである必要はないと思うけど、私はマティスみたいに、寒い木枯らしの中でも花を見る心をもっていたいなと思う。

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