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大東流合気柔術

という
不思議な技に憧れたのは
もう30年も前だと思う。

岡本正剛さんの動画によれば
『円と呼吸と条件反射』で引き起こす技なんだそうだ。


その頃、子供ながらに悩みが多かった。
親との関係に悩み、勉強もうまくいかなくて
『最強伝説』に
自分の人生を賭けたかったのだと思う。


岡本正剛さんの有名なビデオを見て
見様見真似で
練習してみたがもちろんうまくいかなかった。

塩田剛三さんの技に合気を感じて
そちらも練習してみたくなった。

総武線の車窓から養神館の演舞垂幕が見えて中野かどこかで降りてほとんど終わってしまった大会の観覧先をうろついた。

スティーブンセガールの『ニコ』を観て
合気道もこんなに強いんだと驚いた。
あの映画は凄かった。
シャロンストーンが出てるのもすごかった。当時気がつかなかったけど。

『透明な力』を読んで恐れ多くも佐川幸義さんに直接手紙を書いた。

厨二病そのものだと思う。

たぶん、この時
門人の方かどなたかが
電話をくださったのだと思う。

母親が電話を取って
喧嘩して断った。

それ以上は
私もなにもしなかった。

がっかりした。でもすこしホッとした。
母親のせいにできたからだ。
本当に
稽古したいなら
それでも連絡を取り直した筈だ。

私には
そういう勇気がなかった。

最強の武人達に
最弱の高校生が
憧れていただけである。

全く本気ではなかったんだ。

時が流れて
縁があって
大東流の一派というか亜流を学び始めた。

自分のやり方だが
今度は
道場に通っている。
そこには
岡本さんも塩田さんも佐川さんも
私の母親もいない。

みんな亡くなってしまった。

私が達人になれるとはとても思わない。
それが30年かけて気がついたことだ。
そして達人になれなくても
やりたいことを
自分のペースでやる方法もあると
気がついたら
気持ちが楽になった。

新しい先生の動画を
みてる。
何が合気なのかもよくわからないが
凄い方は日本にたくさんいる。

安藤さん、千田さん、大隈さん、鈴木さん、そのほか名前も存じ上げない達人の方々だ。

そういうのを探すのにYouTubeが便利だ。

3年経っても合気は習得できていない。
始めてみて続けてみれば
不思議なことなどなにもない。

ただ、わからないだけであるんだもの。

不思議は技の中にではなく
人の心の中にある。

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