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タイのドラマに登場するタイ料理-その4

難波江ティチャー

 タイの人気ドラマを観るのに、ちょっとタイ語がわかれば、一層楽しく観られると思います。今回はドラマに出て来るタイ語を理解してみようのコーナーです。
 まず、登場人物は自分のこと(一人称)や相手のこと(二人称)を呼ぶとき、どのような言葉を使っているか見てみましょう。

 タイの文化では、相手の身分や相手との関係によって話し方が変わります。よく変わるのは主語や文の丁寧さなどです。また、タイ語では、女性と男性の言葉を使い分けています。
 一回目に紹介したドラマ「2gether」では、登場人物が友達同士の会話をしているので、友達同士の会話を見てみましょう。

 意味は、「俺はお前を愛している」です。
 男性の場合は、自分のことを言う時、友達に対しては「ผม [phǒm] ポム (僕、私)」という丁寧な言葉をあまり使わず、「กู [kuu] グー(俺)」「ข้า [khâa] カー(俺)」などを使っています(理由は親しい友達には「ポム」が丁寧すぎると感じるから)。
 相手のことを呼ぶ時、友達に対しては「คุณ [khun] クン(あなた、~さん)」という丁寧な言葉をあまり使わず、「เธอ [thəə] トゥー(君※女性に対して)」「นาย [naay]  ナーイ(君※男性に対して)」「แก [kɛɛ] ゲェー(君)」「เอง [eeŋ] エーン(お前)」「มึง [mɯŋ] ムン(お前)」「相手の名前」などを使っています。
 「2gether」では、友人関係である主人公2人は「กู [kuu] グー(俺)」と「มึง [mɯŋ] ムン(お前)」を使っています。この言葉は喧嘩する時にも使われており、品がなく、タイ語の勉強を始めたばかりの方、特に外国人にはお薦めできません。
 自分のことを言いたい時、男性は、一般に「ポム」を使い、女性は、大勢に対する改まった場面では「ดิฉัน [di-chǎn] ディチャン」、目上の人に対しては「หนู [nǔu] ヌー(私)」、年下の人に対しては「พี่ [phîi] ピー(姉さん)」、友達に対しては「เรา [raw] ラオ(私)・ ฉัน [chán] チャン(私)」などを使います。選んで使ってみてくださいね。

 次に、2回目に紹介した昔の時代のドラマ「บุพเพสันนิวาส [bùp-phee sǎn-ní-wâat] ブッペー サンニワー(ト)」(日本語名「運命のふたり」)では、現代の言い方ではなく、アユタヤ朝時代の言葉を使っています。

 主役の男性は、年下の主役の女性を「ออเจ้า [ɔɔ câw] オー ヂャオ(君)」と呼んでいます。
 現代ではこの使い方をせず、年下に対しては「น้อง [nɔ́ɔŋ] ノォーン(妹)、เธอ [thəə] トゥー(君)」などを使います。ただ、このドラマのおかげで、「オー ヂャオ」という昔の言い方が一時流行りました。
 主役の女性は、主役の男性を「คุณพี่ [khun phîi] クン ピー(兄さん)」と呼んでいます。
 このドラマでは、男性の方が年上なので「พี่ [phîi] ピー(お兄ちゃん/お姉ちゃん)」を使っていますが、これは現代でも同じです。しかし、昔の言葉では「クン」をつけて「クン ピー(兄さん)」と呼んでいます。

 次に、ドラマでよく使われている動詞を見てみましょう。

ไป [pay]  パイ 行く    ・กิน [kin] ギン  食べる
・รัก [rák] ラッ(ク) 愛する  ・ชอบ [chɔ̂ɔp] チォー(プ) 好き
・เกลียด [klìat] グリーアッ(ト) 嫌い


これらの単語を覚れば、会話の内容をある程度想像できるでしょう!

 次は、3回目に紹介したタイ歴代興行収入1位というメガヒットを記録した映画「愛しのゴースト」で使われた、心を揺らす言葉です。これはゴーストが好きな人を思う言葉です。

 最後に、お正月が近づくタイミングで、タイ語でお祝いの言葉を言ってお別れしましょう!

記事を書いた人:難波江ティチャー
タイの大学では、経営学専攻日本語副専攻、タイ語講師になるためのタイ語教育学専攻、日本の大学院では、経営学マーケティング観光経営専攻。現在は母であり優しいタイ語の先生です。ベレ出版から著書『[音声DL付]みっちり学ぶ初級タイ語』好評発売中!





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