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【文献レビュー】社会参加で健康寿命は延びるのか?

超々々高齢化社会、日本

日本の高齢化率は28.3%を超え(2019年11月時点、総務省)、高齢者のみならず40-50代、20-30代の皆さんも老後と向き合わざるを得なくなっていると思います。

介護予防は大変?

できることなら人の手を借りずに自由に生きたい。
そのために生活習慣の改善や筋トレなどの運動が推奨されていますが、
正直言って、食べたいものは食べたいし、筋トレは大変。
もっとお手軽に、社会に参加する(なんかしらの集まりに行く)だけで健康寿命が延びるということが社会疫学の観点から証明されています。

文献紹介

今回、次回に分けてこちらの文献(kanamori,2014)から、
1)社会参加によって健康寿命が本当に延びるのか
2)どのようなメカニズムで延びるのか
の2点をみてみましょう。

対象とメインアウトカム

こちらの研究では、高齢者13,310人4年に渡って追跡調査して、
社会参加の状況と要介護認定の新規発生率を検証しているようです。

社会参加の定義

以下の8種類に”現在参加している””参加していない”で分類されています。
近所づきあい(老人クラブや消防団)/ 趣味のグループ / スポーツの会 
政治的組織 / 業界団体 / 宗教 / ボランティア / 町内会

結果

果たして、地域の集まりに参加するだけで健康寿命が延びるのか、、、
結果は、、、
要介護状態へのなりやすさ
が、社会参加がゼロの高齢者と比較して、
ひとつだけ参加している高齢者は0.83倍
ふたつ参加している高齢者は0.72倍
みっつ以上参加している高齢者はなんと0.57倍
つまり、、、
社会参加する組織が増えるほど健康寿命は延びてました!

まとめ

今回紹介した研究は、参加する組織がひとつでもあれば要介護になりにくくなり、参加先が多いほど健康寿命は延びやすくなるという研究でした。

次回は、なぜ社会参加が増えると健康寿命が延びるのか、そのメカニズム
を先行研究などから考えていきたいと思います。

尚、個人的な解釈に基づいて記事を作製しております。
正しい内容は今回紹介した文献をご参照ください。

では、次回もお楽しみにいいい~ん!!