航行の安全と関係のないCAの指示の絶対性

 どうも、日本では、「原則自由な社会」を嫌う人が多い気がします。
 運航の安全に関係のないことについてまで「機内では、CAの指示が絶対」って、あり得ないと思うのですが。

 例えば、外国人嫌いの乗客が、隣席が外国人であったことに腹を立てて、「あの外国人を降ろせ」とCAに強く求め、困ったCAが当該外国人乗客に「お客様、あのお客様がこのようにおっしゃっています。この便をお降りになっていただけませんか」といった場合に、当該外国人乗客がこれを拒むことが、「機内では、CAの指示が絶対」の原則に反するが故に違法となるとは思われません。この場合、離陸後に臨席の客が騒ぎ出し困ったCAが外国人乗客に対して行った座席替え要請を断ることすら無問題だと思います。そして、そのような要請をするCAに対し、当該外国人乗客が強く抗議することも、無問題だと思います(それが遠くの乗客に聞こえるような大声であったとしてもです。)。外国人嫌いの客に迎合することは、運行の安全とは無関係だからです。

 マスク着用が義務づけられていない航空機内で、他の乗客が「あいつにマスクを着用させろ」と騒ぎだし、これに迎合したCAが、マスクをしていない客にマスクを着用するように執拗に求めたという事案においても、マスクを着用しないことそれ自体が運行の安全に悪影響を与えないという点においては、外国人であると言うことと大差がないように思われます。

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