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ポモドーロ・テクニック創始者シリロさんと、イベント後に対談しました!

こんにちは!
勉強カフェでカスタマーエクスペリエンスを担当してます上村綾子です。

タイムマネジメントの文脈で世界的に有名な「ポモドーロ・テクニック」を開発したフランチェスコ・シリロさんをお招きし、オンラインイベントを開催しました(2021年7月)!

日本人向けのイベントは初めてというフランチェスコさん、外国人スピーカーを迎えてのイベントが初めてだった「勉強カフェ」、と初のことだらけの中、お申し込みいただいた皆さまに多大なご理解をいただきながら無事開催することができました。誠にありがとうございました!

イベントの内容については残念ながらここでは公開できないのですが、後日フランチェスコさんと対談させていただいた内容を公開OKをいただきましたので、こちらでご紹介させていただきます。対談は、Q&A方式でまとめさせていただきました。

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上村:
ポモドーロ・テクニックでは「時間」を「敵」ではなく「味方」と捉えることがまず重要になるとおっしゃっていました。
時間を「味方」として捉えるにはどう考え、どう行動したらいいですか?

フランチェスコさん:
私たちは締め切りやタスクに追われると、時間を「迫り来る恐ろしい敵」と捉え、休みなく逃げ続けてしまいがちです。
時間を味方にしたい場合、まず頭の中ですべきことは、敵を認識することです。
つまり時間を敵と捉えている自分、恐ろしいと感じている不安に気づくことです。
そして、背を向けて走り続けるのではなく、立ち止まって敵を見ること。時間を敵と感じてしまっている要素が何か、そのメッセージを敵から受け取ることです。

例えば、不安の原因がその仕事自体の複雑性ならば、それをどう紐解いてシンプルにできるか整理する時間を取ることが優先だと気づくことができます。
立ち止まって整理することで恐怖レベルが下がり、やるべきことが明確になり、より効率的に仕事ができる自分に切り替わります。

敵である時間を味方にするには、立ち止まってその敵と対話することです。
そうすれば良い友人にすることができます。

上村:
ポモドーロ・テクニックでは、25分作業をして5分休憩するというセットが基本になりますよね。
休憩をすることが大事だと頭ではわかっていてもなかなか実行できません。
どうしたら良いでしょうか?

フランチェスコさん:
疲れてくれば仕事の質が落ち、効率が悪くなり、大事な仕事にも関わらず後伸ばしにするなどの逃避行動を取ってしまうのが私たち人間です。
ということは頭でわかっていても、時間に追われ、恐れて逃げている時に立ち止まるのが難しいのも私たち人間です。

その瞬間は「自分は疲れてなんかいない」「自分は何時間仕事しても高いパフォーマンスが出せる」と思ってしまうかもしれませんが、それは幻想です。
人間は機械ではないので、疲れない、パフォーマンスが落ちない、ということはありません。
逃避行動を取るときにも、自分に都合の良い言い訳ができてしまうだけで、本当はその逃避が正しくない場合もあるでしょう。

そういった面も含めて、自分は休憩が必要な人間なのだと自覚し、いたわってあげてください。そして、休むことを許す自分自身をもっと信じてあげてください。
1つ1つのポモドーロの最後に休む決断ができた自分を高く評価し、その度に自分への信頼を深めてください。

ポモドーロのカードに、休む選択をして自分がどう感じたか、体や思考にどんな変化があったかをメモするのも良いでしょう。きっと休憩の価値が確かめられるはずです。

日々の中の数多くの小さな決断を、自分を信じて行っていくこと、それがポモドーロのトレーニングです。

上村:
今度はポモドーロ・テクニックの具体的な部分についての疑問です。
どうして25分作業、5分休憩、という時間配分になったのですか?
時間配分は自分で変えてもいいのですか?

フランチェスコさん:
私自身も最初はもっと短い作業時間から試したり、25分以上の長い時間を試したりしましたが、結局この時間配分に落ち着いた理由としては、

・集中力が持続する適切な長さである
・邪魔が入らないよう守り抜くのに適切な長さである
・1セット30分で管理がしやすい
・上記のことから長期的に運用しやすい

が挙げられます。ただ、最初から25分の集中が難しければもっと短い作業時間からスタートし、徐々に伸ばすトレーニングをしても良いですし、休憩時間についても、午前中まだ元気なうちは2〜3分などに短縮しても大丈夫です。

ポモドーロテクニックは「こうでなくてはいけない」という押し付けではありません。原則を理解した上で自分にあった取り込み方をしてください。

上村:
イベントの中で最後にご紹介いただいた「週単位のポモドーロ」のやり方についてもう少し詳しく教えていただけますか?

フランチェスコさん:
週単位のポモドーロは、タスク単位のポモドーロ、そして日単位のポモドーロがしっかりできるようになってから進むことができる難易度の高いものです。
方法論のボリュームも多いため、今回のイベントや対談でその詳細に入ることが難しいのですが、大切なことを1つお伝えします。これは、日単位の取り組みでも大切なことです。

それは、過去の仕事の記録からスタートするということです。
ポモドーロカードを毎日続け記録として残しておくことで、どういったタスクにどのくらいの時間を費やしているかが分かります。
タスクとして認識できていないような小さな作業が実はあちこちで発生していたりします。

すでに根拠がある記録を元に正確な作業見積もりを出し、週のスケジュールを引いていくことがまず第1ステップです。
そのためにも、1日の最後に1ポモ時間を取り、1日の仕事を振り返り、向上できる部分を見つけて次に活かす、という日々のサイクルが大切になります。

上村:
奥が深いポモドーロテクニックについてもっと詳しく学びたい場合はどうしたらいいですか?

フランチェスコさん:
オンラインでポモドーロテクニックの授業をしているので、そちらを受講してください。6つのコースで構成されています。

詳細・申し込みはこちらの公式サイトからどうぞ。

▼フランチェスコさんから直接講義が受けられるコースの受講申込
https://francescocirillo.com/products/programme-pomodoro


以上、フランチェスコさんとのイベント後対談の内容をお送りしました!

お茶目で懐が深いフランチェスコさんとのイベントと対談、素晴らしい体験をさせていただきました。ありがとうございました!

勉強カフェではポモドーロ・テクニックを活用しながら勉強されている方が多くいらっしゃったり、一緒にテクニックを活用して勉強するイベントも開催しています。ぜひご参加ください!

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