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不定愁訴
不定愁訴(ふていしゅうそ)は、臨床用語で、患者からの「頭が重い」、「イライラする」、「疲労感が取れない」、「よく眠れない」などの、「なんとなく体調が悪い」という強く主観的な多岐にわたる自覚症状の訴えがあるものの、検査をしても客観的所見に乏しく、原因となる病気が見つからない状態を指す。
症状が安定しないため治療も難しく、周囲の理解も得られにくい。
教育界に身を置いている人は、聞いたことがあるかもしれない。
今は多分もう使われていないと思うけど。
私が教員だった頃は、不登校とか、教室に入れない生徒の指導報告書などによく登場した言葉だった。
昨日、義実家に泊まりに行く予定だった。
今日は義実家の地域の大きなお祭りがあり、子どもたちが「行きたい」と言っていたので、行くことにした。
正直、私は疲れ切っていて、家で過ごしたかったのだが、1年に一度のお祭り、ここは母としてがんばろうと思った。
ところが、昨日、荷物も車に積み込んで、さあ行こう、という段になって、長男が「行きたくない」と言い出した。
ばぁばが嫌だ、ばぁばの家も嫌だ。
日頃、私が仕事の時は義母に来てもらっている。
長男が児童館に行けないからだ。
去年、学校への行き渋りが始まったのと同時に、児童館にも行かなくなった。
しかし、行ってもらわないと働けない。
怒ってもなだめてもダメで、「ばぁばに来てもらいたい」となったので、義母にお願いすることになったのだった。
だったのに。
最近、義母を疎むようになった。
私のレッスン中に、宿題や学校の準備や、そういうことの声がけをされるのが嫌になったようだ。
一度は、学校で「ばぁばが家にいると思うと不安な気持ちになる」と言って泣いたそうだ。
そんなこんながあって、学校も不安定なのもあって、長男なりにストレスが溜まり、いろいろモヤモヤしているのかもしれない。
昨日はしばらく説得したが「学校に行きたくない」のと同じレベルで嫌がったため、これは無理だな、と判断して行くのをやめた。
長男は発達障害と言っても、知能は正常範囲内だ。
ただ、凹凸が激しい。
とは言え正常範囲なので、私もそうだが、周りも、特性ありだと知っていても、「できるはずだ」と接してしまう。
特に我が家は教員一家なので、よそのおうちよりも学校のものに対してはきっちりやらせようとしてしまうのかもしれない。
それに、発達障害というものへの理解が、やっぱり、親世代には難しいようだ。
例え教員だったとしても、知識はあるだろうけれど、理解がどこまであるのか。
私も夫も、手探りの日々。
親ですらそうなんだから、もっと遠い距離感のおばあちゃんおじいちゃんはもっと難しいよね。
今日お祭りに行って、当然義実家にも寄ったわけだが、長男は行き渋ることもなくケロッとして、いつも通り楽しんでいた。
…なんだったんだろう。
帰り際、長男が「思ってたより楽しかった」と言っていた。
それならそれでいいのだけれど、よくわからない感情や気分の波に、私が振り回されているなぁ、と思った。
すごく心配して寄り添っても、次の日には今日のようにケロッとしていたり、大丈夫だと思っていても突然ダメになったり。
読めない。
これが「不定愁訴」。
ああ、疲れた。
明日は次男のお弁当の日。
しんどいなぁ。
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