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ぼくはだれだったのか

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#フィクション

ぼくはだれだったのか ♯2

小学生のころ、ぼくは転校が趣味だった。

それはやっぱり、ばかみたいだと思っていたからかもしれない。それとも反対で、真剣すぎたのかな。

ぼくは友達を作るのがとてもうまくて、友達でい続けるのがとても苦手だった。きみがぼくの友達だってことは認めるけれど、それはすごく難しいことなんだよ。

転校はいつも刺激的で安全だった。初めて登校する日はまるで、シリーズものの漫画を全巻揃えて紅茶を片手に最初から読み

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ぼくはだれだったのか ♯1

ぼくには、ばかみたいだ、と思うくせがある。

まるで馬鹿かのようなくせを持っているという意味ではない。ぼくは、ことあるごとに、ああ、ばかみたいだ、思ってしまうのだ。

それはどういうふうだろう?

例えば朝起きたときに。あるいは美味しい食べ物を目の前に涎が出てくるのを感じたとき。暑さや寒さに戸惑いながら帰り道を急ぐとき。そんなときにぼくはいつも、ばかみたいだ、と思う。

特にばかみたいだと思うのは

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