「君たちはどう生きるか」を観に行くかどうか迷っている人のためのnote
ヘッダーはスタジオジブリ公式Twitterからお借りしました。
Twitterでさんざん大喜利のネタにされていたあの鳥です↑
作品の素材を配布していたり、発信者にとって優しい公式アカウントになってますのでここで紹介しておきます。過去作品のイラストもたくさん流れてくるので思い出に浸れていいぞ。
というわけで、今回の記事は宮崎駿監督の完全新作である君たちはどう生きるかを観てきたので、一ジブリファンの礼儀として感想を語りたいと思います。
本作は予告PVや劇中画像が全く公開されなかったことで逆に話題を呼んだわけですが、裏を返せば僕達のようなWebライターにとっては記憶力と文章力を試される作品でもあったわけです。
このアカウントでは今まで過去のジブリ作品を筆頭とする、1995~2015年代の作品を扱ってはこなかったので、読者さんの中には宮崎駿作品に馴染みのない方も多くいるかもしれません。しかし現代のほとんどのアニメーターに影響を与えた監督であることは間違いないので、「今のアニメ文化が発展するための土壌を耕していた人なんだなあ」程度に思いながら読んでくれると嬉しいです。
本作は盛大な「タイトル釣り冒険活劇ファンタジー」
「君たちはどう生きるか」というタイトルから受け取るイメージは多岐に渡るでしょうが、一番最初にくる感想はこれでしょう。
「なんか知らんけど説教くさい話?」
正直僕もそっち側の人間でした。これがかつての子供時代の自分が夢中になっていた天空の城ラピュタや千と千尋の神隠しを生み出したスタジオジブリの作品でなければ完全にスルーしていたでしょう。アニメはめまぐるしく忙しい現実を一瞬だけ忘れさせてくれる、純粋なエンターテイメントであるべきだと思っているからです。
間違っても、わざわざ映画館まで足を運んでお金を払ってまで説教されたくないですからね。
という不安を抱えながら、横浜の映画館まで行くと思ったより客席が埋まっているではありませんか。平日の夕方とは思えません。80~90%くらい埋まっていたと記憶してます。
※以下ネタバレあり
物語の舞台は戦時中の日本(風立ちぬを想起させます)。主人公は戦火で母親(ヒサコ)を失った牧眞人(まきまひと)少年です。
記憶力を頼りに主人公のイラストを描いた神絵師がいましたので紹介しておきます。恐らく今で言う小学〜中学生辺りの学生でしょう。
眞人は、実母の妹(ナツコ)と再婚した父親に連れられて、父の実家の屋敷に疎開することになります。そこにはお世話をしてくれる家政婦の方々がたくさん待っていました。母親を失った悲しみからか、転入先の同級生や家族にも心を開けずにいました。
そんな中、彼は屋敷の庭に住み着いた青鷺(あおさぎ)が屋敷の外れにある森の塔の方へ飛んでいくのを見つけます。映画のポスターに写っていたあいつですね。
実物はこんなやつ↓
眞人は屋敷の人たちにそこへ行くことを止められていましたが、ある日ナツコが屋敷から失踪するという事件が起きてしまい、その行方を追って森の塔へ足を踏み入れることになります。
森の塔はなんと異世界の入り口になっていて、そこは人を食べようとする鳥たちが支配する王国の世界でした。眞人は迷い込んでしまったその世界の中で、不思議な住人達に救われながら塔の頂上へナツコを救いに行く、という物語です。この先ははぜひぜひ劇場に足を運んで確かめて欲しいと思います。
本作は多くの方がネット上で意見している通り、万人受けするかつてのジブリのファンタジーのような王道エンタメに仕上がっているわけでは無く、どちらかというとアート的な色の強い作り方になっているとだけは言っておきます。
Twitterを見ている限りでは、クリエイター(漫画家・芸術家・作家など)の方々に肯定的な意見が多いような印象を受けます。それだけ創作者に強く影響与えていたスタジオということでしょう。
王道エンタメアニメとしての役割は新海誠や細田守に継承されていくのかもしれませんが、僕はジブリの生み出してくれたエンタメで科学や自然を美しく描く文化に育てられてここまで生きてきました。それがなければ家でトマトを育てたり、システム開発の道に進むこともなかったと思います。
観ると田舎に帰ったり自然に触れたくなる、そんな作品であることは間違い無いでしょう。観てもよく分からなかった、という人もこれにめげずに自分の心に合う作品を探して行って欲しいと思います。
映画を長く趣味にしている人には共感をもらえると思いますが、つまらない映画のどこがつまらなかったのか考えるのも映画鑑賞のうちです。あとTwitter(執筆時点ではXになっていますが)に悪口書くくらいならこのnoteのコメント欄に書いてください。現在過疎ってるので早めに返信がくることだけは保証します。
それにしても早くNHK辺りに制作ドキュメンタリーを流して欲しい。そこまでがセットのような感覚がある。
Spotifyで米津玄師の主題歌が聴けます。
https://open.spotify.com/intl-ja/track/6x7SB38tuekpu4xpH9OIPY?si=2f68a69be72c4d14
不定期でアニメ語るTwitterスペースをやってます。前回のアーカイブ(テーマは推しの子)は以下から聞けます。
反響の多かったnoteで語ったアニメについて皆で語る感じなので、興味ある人はフォロー待ってます!