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カタクチイワシの身投げ


ほんの2週間前と打って変わり、とても蒸す。
湿度が上がると、気温がそれほど高くなくても汗をかきやすいし、暑い。車に長時間乗ったり便座に座った時、じんわり汗が滲むのが不快だ。

夕立というか、夜が老けてから降ってくる雨は気持ちがいい。そういう晩はよく眠れる。

旅先で眠れるのと似たように、ほどよく部屋の外へと気が向くような。


雨が水面を叩くと魚の活性もあがる。海水温もここ数日どんどん高くなり、浅瀬に押し寄せる小魚を追ってボラかサバかわからないが、テレビで見る髭鯨ひげくじらの食事のような水紋のごく小さいやつが沢山できている。

追いつめられたカタクチイワシの大群は波が寄せるごとに砂浜に上がってびちびち。
近くで見ていると、寄せてくる波にびっしりと魚影が見える。
返す波に再びさらわれていく奴もいるが、ほとんどは砂浜に一度上がってしまうと泳ぎは覚束ない。

砂浜に打ち上がるカタクチイワシ

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