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わたしを自由にしてくれた本
わたしのために書いてくれたのだろうか。
カウンセリングで話を聞いてもらったみたい。
なんで、こんなにわかってもらえた気になるんだろう。
読むたびにふわりと心が軽くなる。
石井ゆかりさんの「3年の星占い」という本だ。
わたしは太陽星座が蠍座で、月星座が牡羊座なので両方読んだのだけれど、全体的にしっくりきたのは、やはり蠍座だった。
まず何より素敵なのが、表紙だ。
それぞれの星座で表紙は違っていて、蠍座では人のカバンを覗き込む猫の姿が描かれている。
冒頭、玄関の前に置かれている旅行カバンは、あなたのものです。
なるほど、旅に出るのかと思う。
心許ないような、でも少しワクワクするような気配とか、その旅で得られるであろう形のない何かとか、その風景が語られ、色づいていく。
何度も何度も繰り返し読んだ。
そして、読むたびに頷いたり、勇気づけられたり、涙したり。
読むほどに深く、読むたびに印象が異なるのが不思議だった。
その中でも、ある部分がわたしの中に刺さった。
この3年の中で、もし、あなたが悩むとすれば、それは「信じるか、信じないか」ということが問題の根幹にあるのかもしれません。
自分の才能を信じるか。愛を信じるか。未来を信じるか。好きなものを信じるか、努力や成果を信じるか。家族や身近な人を信じるか。
ですがそれは、意思の力でどうにかなるものではないのです。
意思の力でできるのは、徹底的に疑ってかかることだけです。
合理的に、論理的に、知的活力を総動員して、「それは本当に信ずるに値することなのか?」と問い続けることだけです。問い続け、調べて学んで、人に意見を求め続けて、掘り続けた先にやっと、心の答えが見つかります。自分自身の心の答え、コントロールのおよばない「信じる」ことの出口が見つかります。
一瞬見透かされているかと思った。
これは、わたしがずっと悩んできたことだ。
信じることができない。
信じられる人がいない。
わたしが悪いんだろうな、という思いがどこかにずっとあった。
信ずるに値する、というのは自分が信じた先にあるものなのだと思っていた。
目の前の事実に、思い当たった疑惑に、見ないふりをすることができないわたしが悪いのだと思っていた。
そっか、わたしは信じたかったから、目の前のものや人を、自分を知ろうとしてきたんだ。
そういう自分を肯定できたような気がした。
他にもたくさんの言葉がわたしをふわりと包んでくれる。
持ち歩いて、空いた隙間時間に読むと、新しい風が吹くような気がする。
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