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鳥塚 亮さんの講演会を長野県小海町で開催しました。

以前より心に温めていた、鳥塚 亮さんの講演会を長野県小海町で開催しました。テーマは「ローカル線で地域を元気にする方法」です。


鉄道界隈では知らない人はいない鳥塚 亮さん。ブリティッシュエアウェイズに勤務されていましたが、千葉県のいすみ鉄道社長公募に応募されて転身。

赤字ローカル線の大改革に手腕を発揮されました。

その後、新潟県の第三セクターえちごトキめき鉄道社長を勤められて、この7月から静岡県の大井川鐵道社長に就任されました。

講演会の参加者は74名。会議室に入りきらないのではないかと心配しました。地元の参加が30名ほど、沿線自治体の方と遠方からの方が40名。

撮影:鳥塚 亮さん

小海線には愛着があるとおっしゃってくださり、60分の講演はあっという間でした。その後、パネルディスカッションには私も登壇させていただき、地元佐久穂町に移住されてきた、ジュエリーデザイナーの藤森隆さん、小海中学校の生徒会長さんも鳥塚 亮さんとのコラボに参加してくださいました。

<鳥塚語録>印象に残ったキーワード
・地元の人は鉄道には乗らないけれど駅には来る
・伊勢海老とサザエでTVが来て観光客が来た
・鉄道会社は町に恩返し
・マニアは相手にしない
・女子しか相手にしない
・都会の人は偉そう
・首都圏3500万人のうち、1ヶ月に35,000人が来れば毎日千人でキャパオーバー
・JRは地域をよく見ている


自分の町のキャパを考えて商売しよう

折しも北海道の美瑛町で人口1万人の町に昨年は200万人を超える観光客が押し寄せて来たそうです。町の人はそれで幸せなのでしょうか。望んでいた姿なのでしょうか。

小海町は人口4000人。
沿線自治体を合計しても小海線の沿線人口は20万人程度。

鳥塚 亮さんがおっしゃっていた、「カウンターだけの小さなお店を目指す」のが最適解のような気がします。

高度経済成長の右肩上がりの時代ならともかく、人口減少の局面でマスマーケットを対象としたビジネスはこれからキツいでしょう。

そんなお話を伺いながら、「これは地方の自治体が旗を振って改革するのは現実的ではないな」と考えました。

鳥塚 亮さんは「地元に今、住んでいる人たちが何十年もかけて今の(衰退した)状態を作ってきた。無関心、無策の結果がこれなのだから、そこにいる人たちだけで解決できる問題ではないと。

厳しいことを言われているようですが、地元に長く住む人たちがまずは「そう、俺たちがダメにして来たのだよな」と自覚する必要があります。

それでも、今日、明日、明後日は特に困ることはありませんから、問題は先送りされる。気がついたら若い人は皆、都会に出てしまって、高齢者だけが残る町になり・・・。

・自分たちの町のキャパとは
・他の自治体とどこが違うのか
・強みは何か

中にいると気づかないことばかりです。それで、私たちはどうするの?

鳥塚 亮さんの問いに、私たちは答えて行く必要があります。小さく動かしながら、軌道修正して、更に前に進む。そんな形で進めて行くしかないのだと思います。

幸いなことに小海線沿線自治体には変な縦割り意識がないので、境界線の垣根を超えて、前向きな議論ができそうです。鳥塚 亮さん、社長就任直後のご多忙な中をありがとうございました。ご参加いただきました皆さま、貴重な日曜日の午後にありがとうございます。

企画運営を全面的に手がけてくださった ‎株式会社Vitalize[ヴァイタライズの皆さん、濱野さん、
シャトレーゼさん、お菓子の差し入れをありがとうございます、美味しくいただきました。
小海町の皆さん、品田さん、黒澤町長、ありがとうございました。

これからも引き続きよろしくお願いいたします。

鳥塚 亮さんのブログはこちら

当日、参加が叶わなかった方は、ぜひ見逃し配信でご覧ください。60分の講演です。
https://youtu.be/qr67BIQGQZ0?si=pVFeuuMEqryTPYJz

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