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復唱の罠

毎週日曜日に更新するnoteのつもりでした。2か月近くさぼってました。

障害者雇用や、発達障害などについて、どちらかというと障害者雇用管理者向けに書いてますが、対象が誰かは置いといて、見た人の何かの役に立てば幸いです。

よく、作業指示を覚えるのが苦手な方が「復唱をするようにしましょう」と就労移行支援で指導を受けたのか、こまめに復唱をするようなことがあります。

これを受けて感じていた違和感の正体がわかったのでメモしておきます。
復唱は「作業遂行のために行う」わけで、復唱のための復唱になってはいけないわけです。

作業指示の種類

復唱する対象となる作業指示には次のようなものがあります。

1.短い口頭指示
2.長い口頭指示
3.短い文面指示
4.長い文面指示

1.短い口頭指示

短い口頭指示は割と難しいと思います。
ただ言葉を繰り返しただけでは、復唱の効果がないことがあるためです。

たとえば、「これをスキャンしておいてください」と言われて書類を渡されたとき、「復唱させてください、この書類をスキャンすればよいのですね」と復唱しても完ぺきではありません。

カラーか白黒か、スキャンした書類はどうしたらよいか、など、確認事項は残ります。

指示が短いときは要注意で、その指示を作業している自分の行動を想像し、足りない情報を確認する必要があります。

2.長い口頭指示

これはこれでそもそも難しいです。
短い口頭指示より詳しく説明されているものの、長すぎて適切に復唱することができるかというと、それができるのであればそもそも作業指示を受けるのは苦手ではないわけです。

なので、開き直って聞き取れた部分だけ復唱することにすればよいと思います。
ぶっちゃけ私も口頭でいろいろ言われたときは3割くらいしか聞いてないですし、覚えてません。なので、「えーとAとBをやるのと、あとなんでしたっけ?」という確認をするようにしています。そのうえで、「Aは###でよいんでしたっけ?合ってますか?それとも***もしたほうがよいですか?」などと、聞くようにしています。
話が長いとどうしても「話長いナー」という邪念が頭をよぎって集中できないんですよね。

3.短い文面指示

たまに文章で書いたことも復唱する人がいますが、「唱」がないのに「復唱」とはこれ如何に?
文章はお互い見ればわかるので、復唱というより観点漏れ(前述のスキャンでいえばカラー設定や保存場所など)だけ確認すればよいでしょう。

4.長い文面指示

長い文章も、短い文章と同じ観点で良いかと思いますが、長い文章ならではの注意点もあります。
文章が長くなると、書いた人はわかるかもしれないけど読んでいる人はわけわからない、という文章になっていることがあります。特に、主語や目的語が省略されていると、丁寧なようでなんだかわからない文章になっていることがあるでしょう。

ここは勇気を出して「よくわからなかったのですが###ということで良いですか」という確認は必要です。

まとめ

復唱は大事なことですが、復唱するために復唱するのはあまり意味がありませんので、作業を遂行するために
・要点をまとめる
・不明点を確認する
ということを念頭に置き、復唱することが肝要かと思いました。

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