ダイエットは月曜断食で　第96回　カロリー計算の功罪

ダイエットが、食事制限で減量することだとするなら、誰もが気にするであろうもの。それがカロリーです。

ダイエット中はカロリーが高いものは避ける、それは常識のようになっています。

しかし単純にカロリーを計算し、一日のエネルギーを抑えたとしても。残念ながら理想的なダイエットとは直結しません。

カロリー計算をして、摂取カロリーを抑えてるのに、ダイエットがうまくいかない…もうダイエットがつらい。やめたい。

今日はそんな方に読んでいただきたいお話です。

誤解を恐れずに言うならば。カロリー計算にピリピリするくらいなら、いっそそんなものはしない方がマシです。

たしかに、カロリー計算をすると痩せやすいです。

でもね、それだけだと、いつか行き詰まるのです。

カロリー計算でのダイエットは、肥満から標準に近づけるという意味では効果的です。

具体的には、身長160cmの女性が、体重を64kgにしたい。と言う場合、カロリー計算は役立つはずです。

肥満であるということは、明らかにカロリー過多であるから。当然ながら食事のバランスに気をつけなくてはいけませんが、カロリー摂取を減らした方が身体のためにも良いでしょう。

摂取カロリーを下げる事によって、減量し、標準体重に近づけるはずです。

しかし、同じく身長160cmの女性が、体重を52kgの美容体重にしたいと言う場合を考えてみましょう。

結論として、カロリー計算はうまくいくかもしれないし、失敗するかもしれません。

なぜなら、すでに標準体重になっている方にとって、カロリー計算から出る誤差は大きすぎるからです。

そうです。万能のように思われがちですが、カロリー計算はあくまで「計算」でしかありません。

すべてが想定の範囲内で、計算通りにうまくいくなら、事故も事件も起きません。

そもそも、よく言われている「摂取カロリー」という定義自体がアヤシイ。

同じ大きさの食材。野菜、果物、肉、魚。すべてが天然のものです。

ひとつひとつが形が違うように、厳密なカロリーは違います。栄養バランスも個性があります。

それを毎食、正確に計算することは不可能です。

そして、摂取カロリーとはいわゆる「身体に入ったカロリー」ですが、これも身体の中に入ったら、全ての人が、同じ条件で吸収できるわけではありません。

人間には個人差があります。摂取したものを消化、吸収する力も、個人差があります。

正確に言うなら「摂取カロリー」ではなく「吸収カロリー」になるはずです。

そして。ライフスタイル。

これも人によって違います。「生活強度」などと言ってザックリと分けることはできますが、このザックリ感でカバーできるのは肥満脱出の64kg狙いまで。

美容体重の52kgを狙うなら、もっと細かな計算が必要です。

基礎代謝も同じことが言えるのです。

もし、あなたの目標が肥満脱出ではなかったら。

目標が標準体重や美容体重だったら。

カロリー計算に頼ったダイエットでは難しい。

食品、人それぞれの個性、ライフスタイル、その日の体調、季節や外気温、すべての条件において、ザックリしすぎ。誤差がありすぎるのです。

それよりも。

バランスのとれた食事、

適度に身体を動かすこと、

場合によっては筋トレで部分的に引き締めること、

そして何より、ライフスタイルに合った続けられる食生活を見つけること、

地道ですが、毎日の身体を観察し、試行錯誤して自分にぴったりな生活スタイルを見つけることが不可欠なのです。

今日のポイント

細かなカロリー計算は肥満脱出したい時には効果あり

標準体重になった後の細かなカロリー計算は、効果の割にストレスがたまる

それではまた、明日をお楽しみに。