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バリバリの理系だった私がUIデザイナーになった理由

こんにちは🌿
BrewusのUIデザイナー、bellです。

新卒でデザイナーとして働き始めてから、今年で4年目になりました。
幼い頃に小説家になりたかった私は、いつしか建築家を目指し、気づいたらUIデザインをしています。

今回は、私がUIデザイナーになるまでを振り返ります。

小説家になりたかったあの頃

小学生の私はマイペースで、周りから見るとぼーっとしていることが多かったそうです(今も変わってないですね)。

インドア派かつ一人でいることに苦を感じない私は、イラストを描いたり小説を読んだりするのが大好きでした。特に推理小説をよく読んでいた記憶があります。

当時から 妄想 空想するのが好きで、隙あらば頭の中で物語を組み立てて楽しんでいました。学校の授業中、家族でお出かけの車中、寝る前のベッドの中。

あの場面で私は何を思ったのか、この感覚を言い表すならどんな表現がしっくりくるか。そうやって、一歩引いて自分の感情を捉えることが日常でした。

気づけば、私は小説家になりたいと思っていました。

ちょうど一般家庭にデスクトップパソコンが普及し始めた時代。
私は学校から帰ると真っ先にパソコンを立ち上げ(起動に時間がかかるのでその間に飲み物を用意するまでがセット)、Wordで小説を書いていました。

うろ覚えですが、とある小学生向けのホームページに小説投稿コーナーがあって、そこで小説を投稿したり感想を言い合ったりした記憶があります(そこで仲良かったあの子、今何してるんだろう…)。

過去のフォルダを掘り返せば黒歴史とともに当時書いた小説が出てくるはずです(怖すぎて手をつけていません)。

ちなみに今でも小説家になる野望は健在です。

部活と勉強に明け暮れた日々

小学校で仲の良かった中学受験組と別れて、近所の公立中学校に入学した私。数少ない文化部の中から選んだ吹奏楽部に入部し、毎日部活に明け暮れていました(県大会を目指すくらい本気度高め)。

中学2年生の吹奏楽コンクールが終わると、みんな一気に受験モードへ。
将来のマイホームはオーダーメイドで建てたいと考えていたことと、数学が得意だったのでこの頃から将来の職業に建築家を意識し始めます。

建築家を目指して

中学時代それなりに真面目に勉強していた私は、いわゆる進学校と呼ばれる公立高校へ進学しました(受験は得意の数学だけで乗り切ったようなもので、英語は壊滅的)。

私は大学の建築学科を目指して理系クラスへ。

ここで、上には上がいることを思い知らされます。全国模試で全国上位1桁を叩き出す人、有名私立高校を蹴って入学してきた人、趣味で大学レベルの知識を持っている人。

ずば抜けて学力高い人って(いい意味で)変人が多いんだなと実感しました。自分の興味を突き詰めるタイプが多いからか、過度に他人に干渉せず、個を重んじる雰囲気が学校全体としてあったので居心地は良かったです。

受験の先にあるもの

高校3年生になると大学受験一色に(進学校だったので2年からそういう雰囲気はありましたが)。

私は国公立大の建築学科に進学するため勉学に励んでいました。建築家を目指したのは、国家資格を持っておくと将来困ることが少ないだろうという算段もありました。

今思えば、このあたりから勉強や将来について疑問を持っていたのだと思います。私は本当にこの勉強がしたいのか、いい大学を出て大手企業に勤めるのが私にとって最善なのか。

その迷いが出たのかもしれません。高校3年生で受けた大学入試は思うように結果が振るわず、浪人することに(上昇志向が強く約半数が浪人するような高校でした)。

浪人期に、とあることがきっかけで美術大学でも建築系(おもに意匠)が学べることを知ります。
このときの衝撃は今でも忘れません。「あ、私が行きたいのはここだ」と、はっきり思ったのを覚えています。

とはいえ、受験まであと半年。国公立大の受験を控えていた私にとって筆記試験はほぼ問題ありませんでしたが、ほとんどの美術系大学・学科で必須かつ配点比重が高いデッサン力が皆無でした。

そこで、今まで志望していた大学はそのまま目指しつつ、筆記試験のみで入学できる建築・空間デザイン系学科を探して受験することにしました。

結果、元々第一志望だった大学は落ち、美術大学は無事合格することができました(ぶっちゃけ美術大以外は眼中にありませんでした)。

私が目指しているものは何か

晴れて美術大学に入学した私を待っていたのは、今までとは全く違う世界でした。学力なんてほぼ関係ない。自分が何を表現したいか、何を伝えたいか。

ここに来て、私は今まで学力に縛られていたんだなと改めて実感しました。学力はあって困るものではないし、それは一つの指標ではあるけれど、もっと自由に自分のやりたいことを考えていいんだと心から思えたのです。

そうやって過ごしていくうち、「私は本当に建築家になりたいのだろうか」と疑問を持ちました。
自分の家は設計したい、でも私が仕事としてやりたいこと、世の中に影響を与えたいことはもっと他にあるのではないか。

大学3年生になり、インターンや就活がなんとなく見えてきたとき、今学んでいることやスキルに関係なく、いろんな職種の企業説明会に参加するようになりました。

デザイナーといっても、業界や会社によって手がける領域は多種多様です。圧倒的なデッサン力が問われる仕事、イラストが描けなくても問題ない仕事、PC上で3Dモデルを構築する仕事、設計図を引く仕事、複数のスキルを用途に応じて使い分ける能力が求められる仕事。

その中で惹かれたのがUIデザイナーでした。

デザイン力はもちろん必要(センスというより経験や知識が求められる)ですが、ものごとを整理してまとめる設計力、新しいものを積極的に取り入れられる好奇心、プロジェクト立ち上げからリリースまで(そのあとに運用があったりもする)のサイクルが比較的早いことなど、私に合っていると思ったのです(ここを語り始めるとめちゃくちゃ長くなるので割愛)。

とはいえ、建築・空間デザイン系しか勉強してこなかった私は、デザイナーの就活に必須なポートフォリオ作成に大苦戦。
大学名と新卒であることを武器に、成果物よりもやる気と設計力を押し出して就活に挑みました。

UIデザイナーになった今

なんとか新卒でUIデザイナーとして採用され、私は今でもUIデザイナーとして働いています。働いてみて、やっぱり私に合っているなーと日々実感します。

デザインばっかりしていたい、というより仕様を考えたり設計したりスケジュール考えるのも好きで、手広くいろんな作業をするほうが性に合っているのですが、UIデザイナーの中でも変わっているほうらしいですが。

小説家や建築家を目指していたあの頃の私を思うと、いまこうやってデザイナーとして働いていることがなんだか不思議です。

でも結局のところ、これまでの積み重ねで今の私が成り立っているのだと思います。感覚を言語に落とし込むこと、ものごとを系統だてて整理すること、論理と感覚の狭間を歩くこと、デザインの力を信じること。

この先私はどこへ向かうのか、私自身まだよくわかりません。
小説家になるのか、設計士の資格をとるのか、はたまた全く別のことをしているのか(当分UIデザイナーでいようとは思っていますが笑)。でもきっと、楽しくてわくわくすることを求めて行った先に私はいるのだと思います。

もしここまで読んでくださったあなたが、デザインに興味がありつつ、仕事としてやっていけるのか不安でいるなら、自分の得意なことや好きなことを思い出してみてください。そこに活かせるものが眠っているかもしれません。他人と違うことは、時としてあなたの武器になります。

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