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ダンスの全国大会

何気ない出来事と、タイミングと、ご縁から始ま

ったダンサー生活が2ヶ月半という短い期間を経

て終了しました。最後の舞台は全国大会。2000

人も入る舞台で踊れた、しかも照明ありで、こん

な素敵なことをダンス初めて2ヶ月半の自分が経

験できたのは周りの部員,先生方,OBOG方のサ

ポートがあったからに違いありません。


2ヶ月半前の自分

2ヶ月半前の自分を思い返すとこの短い期間、自

分の人生の中でもトップクラスにガチになって向

き合って練習できたなと感じます。最初の頃はダ

ンスなんてしたことがなく、正直鏡で自分の姿を

見ることも、人前で踊ることも、踊ってる姿を動

画に撮られることも嫌いでした。なんてったって

周りの人と比べると下手なんだもん。てかなんな

らダンスになってるのかすら不安だった。そんな

事に気づいていないと思うけど、部員は特に3年

生は温かく受け入れてくれた。部活中にはわかり

やすいように説明してくれて、部活が終わるとそ

れぞれがユニークで笑いが絶えないような空間に

混ぜてくれて本当に良い人達でした。そんな関わ

り方をしていくうちに自分も少しずつ自分自身を

表現する事ができた。自分らしさを解放していく

とみんながより笑顔で関わってくれるような気が

した。

成功体験

そんな感じで過ごしていき、自分を曝け出せるよ

うになっていった時に行われた県総体。3位以内

に入ると来年の全国大会。つまり後輩達の全国大

会参加が決まる大事な大会。後輩とは言っている

ものの部活の歴としては自分の方が1ヶ月短いの

で違和感は感じるが(笑)そこで初めて舞台で踊

った。数100人の前で踊った。そこから見える景

色はとても綺麗で一瞬だった。ダンスってこんな

に良い物なんだ、最高だな。この部に入って良か

ったと思える瞬間でした。ただこれはエンタメと

いうわけではなく、あくまでも大会。順位がつけ

られる。他の学校の踊りを見ていると3位以内は

厳しいかもと思うようになりました。しかし蓋を

開けてみると優勝。「え,優勝?何事??」と思

いながらも同時に涙が溢れました。自分がここに

いて良いんだという自信にもなったし、ちゃんと

踊りなってるんだと感動しました。

全国大会までの道のり

その後の1ヶ月半近くは最初の3週間と違い、鏡

の前で踊ることも、動画撮られることも嫌だと感

じることなく、むしろ鏡で見たい!動画を撮って

くれ!!フリこれとかどー?って感じでした。き

っと県総体での経験があって自信がついたのだと

思います。いや、つきすぎてるのかもしれない。

そして何よりでかいのは、自分にはリフトがあ

る!と思えたことです。みんな柔軟性があると

か、バレエをやってた、新体操をやってた、一輪

車してた、ダンスをしてた等それぞれの武器があ

りました。そりゃその人たちに残りの1ヶ月半で

辿り着くことは難しいだろう。てか追いつくのは

時間があっても難しいだろうと思いました。でも

よく考えると自分は人を持ち上げることばかりし

てるな、、リフトって俺向きかもとか思い始めそ

こからリフトが好きになり人を何度持ち上げても

謎に疲れることはありませんでした。オフ日に蓄

積がドン!と来るくらい。そんな感じで1ヶ月半

色んなことを乗り越えてきたし、支えてもらい成

長しまくりました。目指していたのは全国3位相

当の賞。

迎えた全国

朝が早く目が『×』の状態で神戸に向かいまし

た。会場について周りを見てみるとそれぞれの学

校にそれぞれの色があるような雰囲気を感じ、学

校によっては全員バレリーナなのかと思うくらい

の学校も。ユニをバッチリ合わせているところも

いれば、ラストのシーンを調整しているところ、

通し練をしているところ。なんかすごいところに

来てしまった感があったけれど、自分達は根っこ

だし、これが俺だから!!って感じで動揺するこ

とはありませんでした。他の部員に比べるとどこ

がすごいとかわかんないから不安になる要素があ

まりないってのもあるかもしれません。場当たり

では1分半のみ舞台に上がる事ができました。場

所の確認をするとともに、明日ここで踊るのか〜

とワクワクしていたのを覚えています。

そして次の日。迎えた予選当日。出演順は2番。

朝3:30起きでメイクや髪型などの支度をしてい

きました。なぜか眠くはありませんでした。アッ

プ等諸々行って舞台袖で待機していると、大会が

始まるアナウンスが聞こえてきました。きっと、

出演順が早い団体のみ聞くことができるだろうか

らラッキー!って感じ。自分たちの作品名が呼ば

れ曲が流れた。めちゃくちゃ楽しかった。ステー

ジは広かった。あっという間に終わってしまっ

た。終わると涙を流していた。なんかよく分から

ない感情だった。素敵な舞台で踊れた喜びと、少

しミスをしてしまったことからの責任と悔しさに

よる涙。この大会は予選で82校あるなかから選

抜された学校が決選で照明付きで踊る事ができま

す。きっと大きな責任を感じたのかもしれない。

しかし次もあることを信じて午後は練習。そして

結果発表を見ると予選通過。とりあえず安心。照

明付きで踊れるんだ。またこのメンバーで踊れる

と思ってとても嬉しかった。

夜もみんなでミーティングをし眠りにつきまし

た。

決選当日

予選と同じ時間に起床。そして全て同じ流れ。し

かし舞台から見えた世界は全く違った。照明付き

ということで始まる前は暗転していて何も見えな

い。しかし演技が始まると色々な照明が使われて

自分達が照らされていく、そして目の前の観客席

は真っ暗。なんか、自分達しかいない空間で自由

に踊っている感覚。真っ暗闇がなぜかキラキラ輝

いて見えるあの感覚。でも素敵な時間もあっとい

う間に終わってしまった。ほんとに一瞬。終わっ

た後には涙が溢れそうになった。悔しさとか責任

とかじゃなくて、想像を遥かに上回る言葉で表す

ことのできない素敵な舞台で踊れたことに対する

自分自身への感動。楽屋ですれ違う人が涙を浮か

べていたのはこういうことなのかとすぐに察し

た。

そして迎えた結果発表。簡潔に言うと入賞するこ

とはできなかった。とても悔しいし、今でも思い

返すと涙が溢れそうになる。周りの学校が喜んで

るのを見ると、よけい賞を取れなかったことが悔

しくなる。けれどこの素敵な舞台でみんなが夢見

ている舞台で踊れたという経験はきっと数少ない

人達しか手に入れていないはず。また、賞は取れ

なかったけど、ダンスのつながりが他の学校とつ

くれた、それも神戸の地で。後日youtubeを見て

いると強豪校の練習動画がわんさか出てきた、こ

んな素晴らしいダンサー達と同じ空間で四日間し

のぎを削る事ができたことの素晴らしさに気づい

た。また、部員の半分がダンス初心者、初めて3

ヶ月とかの軍団であるにもかかわらずダンスが下

手な集団には全く見えないと言われたことがどん

だけ素晴らしいことか、努力すれば全国でも立ち

向かえるんだと自分たちにもそうだけど何より

1、2年が感じてくれたことがとても嬉しい。

今後に向けて

この経験は必ず色んなところで活かせるはず。2

ヶ月半で神戸なんて前代未聞すぎるし。全国大会

のチケットがある船に乗っただけではなく、県総

体を優勝し来年のチケットも手に入れたのだか

ら。こんなエピソード自分たちくらいだろう。ダ

ンスをしてみて感受性が豊かになった。性格も明

るくなったし、出会ったことのないタイプの人と

沢山出会い影響されたとても素晴らしい経験でし

た。ダンスは正直続けていきたい。しかし大学の

レベルを見るとついていけるかとても不安だから

そこはよく吟味していきたい。部、サークル、も

しくは別で習うか。色んな選択肢があると思う。

ダンサー生活楽しい。まず一歩目として文化祭の

男子作品作り。素晴らしい作品にして最高に楽し

ませたい。

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