見出し画像

辛すぎたつわりが終わるまで & 妊娠で学んだ「苦しみ」への接し方

ただでさえ転職で環境が目まぐるしく変化する中、妊娠が発覚してから今度は自分の体の驚異的な変化に全くメンタルがついていかず、苦しい日々を過ごしていた妊娠初期。

人生でこんなに長期間ずっと体調不良が続いたことってなかったです。何をやっても楽になれない、終わりも見えない…

そんな中、ベッドで干からびた私が心の支えにしていたのが、他の先輩ママ達によるつわり日記でした。辛さを共有できた錯覚に陥ることができる&いつからどんな感じで楽になれるのか、検索すること自体が救いになっていました。

自分がそんな感じで救われたので、そのバトンを今度は自分から誰かに渡したくなりました。この記事では私が経験した妊娠初期~体調安定までのことをひたすら記録しようと思います。

7週目:つわりが本格化

6週目、まだショコラトリーで立ち仕事をしていたころ、急にチョコの匂いで気持ち悪くなるようになり、だんだん胃もたれを感じる頻度がアップし… 7週目から起きていられないほど一日中気持悪い期間に突入しました。

まさに胃カメラのまされたまま1日中ジェットコースターで胃がヒューヒューひっくり返り続けるのが24時間続く…でも、吐けない。吐けば一瞬スッキリできるかもしれないのにそれも許されないなんて辛すぎる…そんな期間が7週目~12週目序盤まで続きました。本当につらすぎた…

朝目が覚めると始まる胃カメラジェットコースター。なすすべもなく、一日中ベッドで横になり(横になっても気持ち悪さはなくならない)、ただひたすら目を閉じて今日という日が流れ過ぎていくのをじっと待つ日々でした。

冬眠中の動物がもし眠らずに冬を過ごさなければいけないとしたらこんな感じなのだろうか…なんてことを考えていました。これほど「今、この瞬間」を(良くも悪くも)味わったことはなかったと思います…

7-12週目:好みの変化と臭いへの嫌悪感

妊娠すると好みが変化するといいますが、本当でした。もう自分の体がわからない。好みって言っても、私は吐けない吐きづわりだったので「これが食べたい!」というよりは「何も食べたくないけど食べな死ぬ…これならいけるか…」の方の感覚でした。

7週~8週:HARIBOのピーチグミ&オレンジジュース&パイン缶
9週~12週:Petit Beurre LUのビスケットを1日6枚かじるのが限界 (この期間で5kg減)
12週~16週:日本から送ってもらったせんべい系&ゼリー&じゃがバター

逆に、これまで好きだったor気にならなかったのにツワリで体が受け付けなくなったものもありました。こちらは私が受け付けなくなったものリスト…

- チョコレート(臭いすらダメに…)
- 甘いだけのお菓子(キャラメルとかマフィンとか)
- やわらかいチーズ全般
- 洋食全般・パン食全般
- ボディソープの匂い、洗濯剤の匂い(全部無臭のものに夫に買い替えてもらいました…ボディソはDove、洗濯剤はEcoverというブランドのものが無難で良かった)

あと、和食や日本の駄菓子がすごーーーーーく恋しくなりました。今まで海外生活長くてもそんなこと全然なかったのに。子供時代に食べ親しんでたものがツワリの時期に恋しくなるとどこかで読んだことがあったので、まさにこれか…!という体験でした。

16週目:ひどい頭痛の後、つわりが落ち着き始める

15週目にものすごい頭痛が3日ほど続いた後、16週ごろから気持ち悪くない日が週に3日ほど現れ始めました。それでもまだ強い胃もたれと胃痛、少しでも食べるとお腹がパンパンに張って喉まで上がって息ができない苦しさが続きました。

特に夕方18:00ごろから胃の入口を誰かがギュっと握っている感覚が寝るまで続き、「苦しい辛いしんどい助けて」しか頭の中にありませんでした。

そんな時、少しでも意識を辛さからそらすためにやっていたこと…それが「ベッドの上で四つん這いの姿勢から肘をベッドにつけた前傾姿勢でネットフリックスのデスノートのシリーズを見る」です。デスノートの程よいサスペンス加減が現実逃避にピッタリでした…笑

19週目:胃の不快感が減少。不眠と便秘地獄の始まり

19週になると気持ち悪さは消え、ずっと残っていた胃もたれ感も1日おきにまでにおさまりました。このころから散歩に出かけるエネルギーが出始め、一日20分ほど歩くようになりました。

やったー!つわり落ち着いてきた!と思ったのもつかの間、今度は不眠と便秘に悩まされ始めました。

19-21週目:寝れない、出せない、食べられない、の体調不良ループ

18~19週目くらいから、夜寝れなくなってしまいました。23:00ごろ床につくものの、まったく寝れない。寝れないままベッドでひたすら時計とにらめっこ。4:00ごろまで粘るのですが、そこまで来るとあきらめてリビングでスマホいじり。そして朝7:00にベッドに戻り9:00までは寝れるという不規則な睡眠になりました。

そして睡眠リズムが崩れた日は必ず1日中胃もたれと消化器官の不調でダウン。寝れないせいか便秘もひどくなり、出ないのでお腹が苦しくて食欲も出ず、エネルギーが足りずにさらにダウン…の悪循環が2週間続きました。

産婦人科で処方してもらった便秘薬も効かず、ヨガをしてみたり、散歩で体を動かしたり、寝る前のブルーライトを避けたり、プルーンを食べたりいろいろ試しましたが、何も効かず、ひたすら辛かった…。もうやだ日本帰りたいと何度思ったことか…帰っても体調良くなるわけでもないのに。

人間、「食べたい」「寝たい」「排泄したい」の3つが満たされないと前向きになんて生活できないんだということをしみじみ感じました。

この寝れない期間、日本にいる友達とのLINEがどれだけ励みになったことか…涙(ベルギーの夜中は日本の日中ということもありLINEしやすかった)

21週目~:体調不良がほぼ無くなった!でも夕食は控えめに

そして迎えた21週目。なぜだかわかりませんが急に寝られるようになって、便秘も改善されました。食欲も妊娠前くらいまでに回復し、複雑な料理も自分で作ることができるようになりました。時が解決してくれたとしか言いようがない… でもなぜかチョコがダメになった好みだけはしつこく残っていて…産めば元に戻るんだろうか…

現在23週目ですが、でもやっぱりまだ夕食を普通の量食べると苦しくなってしまうため、昼をしっかり食べ、夜は野菜炒めだけなどで軽めにしています。

学び:周りから欲しいのは励ましではなく共感

辛いつわりを経験して初めて腹落ちレベルで分かったことがあります。それは「苦しんでいる人に必要なのは励ましではなく共感だ」、これに尽きます。(人によるのかもしれませんが…)

辛かった時期、干からびてゆく私を周りは心配して「辛いけど絶対いつかは終わるから、ね!」とか「私の知り合いはつわりで7キロ減ったけど元気な赤ちゃん産んだから大丈夫!」とか言ってくれました。…が。本当につらい追い詰められてる時にそんな言葉、全然消化できませんでした…

逆に「辛いよね…わかる…逃げようにも逃げられないってしんどいよね…」とひたすら辛さに寄り添って共感してくれる言葉には、心底救われました。

苦しい時には前を向く気力も無いんですね。そんな時に前にあるゴールを示されても、そこに目を向けるために顔を上げることすら苦痛、という状態。自分の足元を見るので精いっぱいなんですよね。だから、一緒に自分の足元を見て背中をさすってくれるだけの人がいると、本当に本当に救われる。

今回の経験は、ツワリだけでなく、苦しんでいる周りの人に対する接し方を「接される側のリアルな感覚」を通して学べた貴重な経験だったと思っています。

全ての母にリスペクトを

…にしても世の中のお母さんたちはみんなコレ乗り越えてきたんだなぁ…全世界の母に最大限のリスペクトをささげたいです。


富山の漁村からフランス留学・就労→日本で就労→ベルギー移住。プレゼンクリエーターをしていましたが現在移住先のベルギーでの新しい生活で俄然人生もがき中。ここでは「留学」「語学」「海外移住」「ベルギー」を中心に日々の考えを振り返るために書いていこうと思ってます。