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海外保活経験者が語る保活の進め方その2

こんにちは、米国駐在員のべいちゅーです。その1をご覧いただいた方、スキをつけてくださった方ありがとうございます。励みになります。
その1はこちらから→海外保活経験者が語る保活の進め方
その2では、海外から保活を進める場合の特有の問題について説明します。

保活ルールに海外在住者特有のルールが追加されます。

1. 見学は一時帰国時のみ対応可。
2. 一時帰国を取る場合は本帰国の6か月前にアメリカに戻っておかねばならない。(「もうすぐ帰るんだから我慢しなよ。会社は補助しないよ」の意)
3. 一時帰国は5日間の休暇を付与されるが、手持ちの有給休暇は5日までしか追加してはならない。(「日本に帰ってもいいけど、長居はダメ」の意)
3. 情報収集時点で住所は日本にないものとする。
4. 住宅は自由に決めて良いが夫会社の社宅規定で家賃上限の制約あり。

解説します。
追加ルール1は、体が日本にないので見学できるチャンスは一時帰国の数日間のみです。
追加ルール2は、弊社の一時帰国の規定です。ルールを守れないと往復の飛行機代が自己負担となり、家族4人分で約80万円ほど自己負担になります。
追加ルール3は、書いていて恥ずかしいのですが弊社の謎ルールです。
追加ルール4は、住民票を抜いてきたので住所がないという前提です。
追加ルール5は、私の場合、妻の復職により家族は先行帰国しますがその場合でも私の会社の福利厚生を利用して社宅扱いで賃貸住宅に住めます。ただし、家賃上限があり(例えば18万円)それを超える部屋は借りられません。このルールは賃貸住宅仲介業者を通しているため融通が利かず厳格です。他にも管理費、敷金、礼金も上限あり、定期借家はダメ等々、守るべき項目は多々あります。(なお、誤解の内容に捕捉すると18万円の部屋がタダで住めるわけではなく、10万円弱の自己負担は発生します。)

ルール追加説明の後は、海外保活特有の問題を紹介します。

家がない①→調べる範囲があまりに広範

私たちは持ち家がありません。アメリカに来る前は東京都北区の賃貸マンションに住んでいました。妻の実家が埼玉(なお義父母は名古屋に転勤のためもぬけの殻)ということもあり、23区内の北部及び西部あたりを、具体的には、練馬区、北区、板橋区、豊島区を中心に保育園を調べることにしました。私の会社の東京オフィスと妻の会社への通勤の便もそれほど悪くありません。
まずは認可保育園を最優先に調べようということで今年度4月入園の保育園の入園案内を読み始めます。・・・とんでもない量です。笑 
比較のため下図のように概要をまとめました。灰色部分は調べていません。

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板橋区は2019年4月入園の最低内定指数を未公表です。さらにしおりを見ると、区長が特別に保育が必要とした場合は最大で+5点とあります。指数では測れない保活弱者救済のための柔軟な対応とはいえ、最低内定指数未公表と合わせると選考が不透明ですし、不確実性が高まりますので候補としてはお話になりません。除外です。(なお、20年4月の最低内定指数は公表されています)
練馬区は子供が多い町と聞いていたので期待したのですが、我が家は81点で、1歳児はまだ戦えますが3歳児の最低内定数はほとんどの園で83点。箸にも棒にもかかりません。無念。
豊島区と北区が残りました。北区は加点を狙える要素が少ないため同一指数で並ぶケースが多そうで、そうなった場合所得が低い方が有利です。我が家は私の収入が海外赴任でブーストがかかっているためかなり不利と想定されます。また、通勤の都合上メトロ南北線の沿線が好ましいのですが、王子神谷にザ・ガーデン東京王子、志茂にパークハウス・オイコス志茂赤羽という巨大マンションが建ったため、保活環境は激変すると想定して近寄らないことに決めました。(心の声:赤羽に住みたい)
消去法のような説明の仕方をしてしまいましたが豊島区ではフルタイム共働き+2点(きょうだい同時申請で+1点、給付金受給資格中の申請につき+1点、これはおそらく早生まれへの措置)つきますし、同一点数で並んだ場合は単身赴任も有利に働きます。豊島区は郵送で申し込めるのも魅力的でした。社宅の家賃規定に収まりそうなマンションもそこそこありそうです。
以上の理由で我が家は豊島区を第一候補とすることに決めました。

1点注意があります。こういった情報収集を夏ごろに始める場合は翌年度4月入園の保育のしおりは公表されていないため、指数基準など戦略に関わる重要なルールが変わりうるということです。
例えば北区は2019年4月入園では、基準指数は父母の低い方でフルタイム10点スタートでした。きょうだい加点も1点。それが20年4月入園では、父母合計のフルタイム20点スタートで、きょうだい加点は+2点になってました。結果からみると我が家の22点ではほとんどの園できょうだい同一園に入園できたことになります。(ちくしょー)

家がない②→住民票がないと市区外申請となり減点濃厚

こちらも家がないこと起因の問題です。家がないのでよく言えば保活に有利な区を選べる。ただし、11月末の申し込み時点で住所がないことには申請で不利になりそうです。しおりを調べたところ、豊島区では申し込み時点で豊島区の住所がなくとも、入園月の前月末までに豊島区に転入することを誓約すること(誓約書の提出)および賃貸借契約書のコピーを申込書と一緒に提出することで指数の減点なく豊島区在住者と同じ扱いを受けられることが確認できました。とはいえ、賃貸借契約書は入居1,2週間前にしか作れません。11月末の入園申し込み締切に間に合わせるには12月初旬入居としても、それから本帰国までの数か月間住みもしない家を借りて家賃を払うのは馬鹿げています。(例:12-2月の家賃→18万円×3か月=54万円を払い損)
補足:そもそも弊社規定では本帰国日程と社宅入居のズレは数週間しか認められないため、12月から住むなら11月末に本帰国する必要があります。その場合、ルール2を守らなくてはならないため、一時帰国は6か月前の5月中に終える必要があります。

見学に行けない(行ける日程が限られる)

保育園の見学はおおよそ9月ごろから集団説明会が企画されるような時間軸で進められます。のちほど詳しく説明しますが、私たちは8月中旬ー8月末の日程で一時帰国しました。約2週間の間で見学に使えそうなのは3日です。3日間というピンポイントで見学のアポが取れるかどうか、調整が必要でした。
なお、予約に当たり時差は特に問題になりませんでした。子供を9時に寝かしつけてから起きて作業するだけなので、普段仕事をしているのと特段変わらないためです。
国際電話については費用が問題になるご家庭も多いかと存じますが、我が家の場合は携帯代が会社負担でしたので気にせず電話をすることができました。

国外からの電話→電話を折り返してもらえない

実はけっこうこれが大変でした。区役所でしおりについて質問した際や、保育園の見学のアポを取る際に、ご担当者が不在の際に国際電話なので折り返しは出来ませんと言われます。国番号付けてかければできるんですが・・・。笑 まぁきっとコストの問題なんでしょう。ご担当者が席に戻る時間を確認した上で再度こちらからかけなおすという作業を延々と繰り返すことになります。

マイナンバーがない

結論から言うと、我が家では特に問題になりませんでした。豊島区に何度も確認した結果、マイナンバーがなくても申請可能とのことだったのでホッとしました。入園申し込みに当たりマイナンバーを書くように求められる区が多いと思いますが本当に必要かどうかは電話で確認しましょう。場合によっては最大の問題になりうるので第一候補の区を選ぶ段階から確認しておいた方が良いと思います。

いかがでしたでしょうか?少しでも参考になれば幸いです。次回は、これらの問題をどう対処していったかについて詳しく説明したいと思います。では、また。

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