16. 軽いパニック状態

「これから約1カ月間、食事やトイレもベッドの上でやってもらいます。」

先生がそうおっしゃいました。私は、すでに牽引されて苦しむ息子を見ながら、これで1カ月ももつのだろうかと大きな不安を抱きながらも、とにかく治ることを信じて、「はい。」と言うしかありませんでした。

さて。私の会社に連絡しなくては。そして、保育園に通う次男の送り迎えと病院の付き添いを、うまく主人とやりくりしなくては。果たしてそんなことを1カ月も、やっていけるのだろうか。。。

病室の窓から外を眺めながら、これから起こることを想像するのですが、あまりに未知数過ぎて、漠然とした不安感ばかり。ほんのひと握りの希望を信じ、それを心の支えにするしかありませんでした。

入院初日の夜は、息子は軽いパニック状態になり、泣き叫びました。

「おうちに帰りたいよー!!これ外してよー!!苦しいよぉーー!!!!」

普段はおとなしく、泣き叫ぶようなことはほとんどなかった息子が、手足をバタつかせながら、これでもかというほど大声で叫びます。一緒にいる私も、いろいろと言葉をかけるものの、心をえぐられるようで、泣くのを堪えるのに必死でした。

初日の夜の様子は以下の通り。

病院は、21:00に消灯。その直前に検温と、呼吸確認のためのセンサーを足に装着した。
22:00ごろ、うなされたようになったが、背中をトントンしたらすぐ寝た。
しばらくして、また起きて泣いた。お家に帰りたい、これ外したい。しかし20分くらいで寝た。
23:40~狂ったように泣いたが、好きなアニメに関する質問を投げまくったところ、答えながら0:30ごろ落ち着いて寝た。
2:00ごろ5分ほど泣いた。比較的早く寝付いた。とにかく泣いた時はお尻を頭の方向に押し上げて、牽引を緩めてあげる。お尻の下に枕をおいて押さえながらトントン。その状態で話を聞いてあげる。

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