15. 入院初日

いよいよ病室に入ります。これからどうなっていくのだろうか。

そんな不安に浸る間も無く、病室のベッドに寝かされた息子に牽引器具が取り付けられました。そして、これにはかなり驚いたのですが、ベッドの頭側を持ち上げた状態のまま、ベッドの脚の下に何か支えるものを入れ込み、傾斜を作ったのです。

頭側のベッドの柵に紐が結びつけられていて、その紐の先にに牽引器具が繋がっています。

つまり、息子は、24時間常に体が斜めに吊られた状態になるということ。

背中部分だけをリクライニングで傾斜にするのだとばかり思っていた私は、想定外の光景に、ただ呆気にとられるばかりでした。

息子は、あまりの異常事態に、「これ外したいー!苦しいー!」と訴えてきます。

これは大人だって辛いね。。と心の中で泣きながらも、でも、元気になるために必要なことだと伝えるので精一杯でした。

とにかく、息子には入院生活をできる限り楽しく過ごしてほしい。
病室中を好きなもので飾って、楽しい空間にしたい。
一人きりにはさせたくないから、常に誰かが付き添う状態にしたい。
これが、入院するにあたって私たち夫婦が決意したことです。

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