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短歌59「ひまわり」

睡蓮の霧の中には誰ひとり帰ってこない無言がある

花時計四季をも計る花の色 冬は吹雪で春は詰草

金網を抜け出すかたちひまわりの種飲み込んで戦場に行く

丸いふち秋明菊の姿詠む 母に教わるその花の名を

泣き笑いひまわり揺れる大地へと落ちる流星君と見上げる

父の日のひまわりに目を細めつつ渡す人ない我が身憐れむ

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