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飽きる、話

2020.12.15(火曜日)  tired of

昨日にも増して風が冷たい。それで困ることは何もない。猫が布団から出てこないとか、ゴミ出しする時に髪がライオン丸のように舞い上がるとか、裸足で廊下を歩く時、バレリーナのように爪先立ちしてしまうとか、そんなことは他愛もないことだ。寒さを冬を心より歓迎する。

昨日の知らない女性から言われた「後回しにするとやる気がなくなるから、大掃除は早いうちにしといた方がいいわよ」が気になって、昼過ぎからガスレンジの掃除を始めた。最初はスイスイと進めていたが半分くらい終わったところで急に飽きてやめる。昨日の女性が言ってることは間違いじゃなかったわ。こんな感じでどんどんめんどくさくなっていくのだろう。今、うちのガスレンジは半分だけピカピカ。

ガスレンジの掃除くらいでこんなに飽きてしまうことを考えると、あと換気扇、窓拭き、風呂場、ベランダ...想像するだけでも途方に暮れる。あぁ、今がまだ11月ならいいなぁ〜と勝手なことを考える。

午後3時にアールグレイティをいれて飲む。こんなふうに書くと優雅な午後のような雰囲気だが、まったく違う。数ヶ月前にアールグレイティに凝ったことがある。その時に「これから午後のお茶はアールグレイティをゆっくり飲むことにしよう」と、流行りの丁寧な生活風に考えていろんなメーカーのアールグレイティを買い集めたのだけど、1週間くらいで飽きてしまった。大量に残った茶葉を捨てるのには忍びなくてせっせと消費しているところ。私は凝りだすと一気にヒートアップしてしまう癖がありそして飽きるのも早い。友人に言わせると「ひとつのことに拘っていつまでも同じことしかできない人よりダメだと思ったらちゃんと飽きてやめることも必要」と慰めてくれる。その言葉に甘えて今まで生きてきた。持つべきものはいい友人だ。

掃除も飽きるし、アールグレイティも飽きる。そろそろ『飽きる』という行為にもきっちり飽きなけれならないなぁと思う。




読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。