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WOMEN'S LIBvol.15 もうがまんできない

幾度となく…
それどころではなく、もう数十回大人計画について語ってきたけれど、
今回も語ってみようかなと思う。
万人の方にわかってもらえるものではないと知りつつ、やはり私の人生の歴史の一部なのでどうしようもなくこうやって観に行ってしまう。

大人計画の中の人気シリーズウーマンリブvol.15「もうがまんできない」
かぶりつきで観てきた。
もう15作目?と思うくらい1作目から今まであっという間に過ぎた感じがしている。我が子の成長を見るかのごとくなんとなく感慨深い。

STORY…
東京は渋谷。
ラブホテルや雑居ビルが立ち並ぶ猥雑な裏街。
出来たばかりの瀟酒しょうしゃなマンションの前に
一軒の古びたビルがある。
そんな街の一角で
たまたま言葉をかわす人々…..。
メジャーになれないお笑い芸人、
うだつが上がらないサラリーマン、
愛想のいい風俗店店長、
料理の得意な専業主婦…..。
誰もが、平凡に、たまに一生懸命に、
日々を生きている。
誰もが、すれ違ったり、もつれたり、
もどかしさばかりを募らせる。
誰もが、知らず知らず、騙し騙し、
ひずみを抱え込んでいる。
ビルを見上げれば、屋上に人影。
時計の針は6時を指している。
”もうがまんできない”

公演パンフレットより

街の片隅で起こる人間模様の複雑さを描いた作品なのだけど、
毎回ながらコンプライアンスギリギリのところで描く人間模様は、
笑いの中に棘も毒もたくさん含んでいる。
たった1行のセリフがこの作品の言いたいところなのかなと思う。

『自分以外のことは見えてるのに、自分のことは見えてない』

今の世の中、そういう人が多い(もちろん私も含めて)
他人のことをとやかくいう前に自分のことちゃんと見なきゃな…。
と彼らの芝居を観ながら思った。

でも…クドカンの演出も今までよりかなりマイルドになっていた。
素敵な言い方をすれば哀愁が出てきたというのか?
コンプライアンスの壁が厳しくなっていろいろ表現方法が変わってきたのかもしれない。
いろいろ棘は刺さったけど、観終わってスッキリ。
人生に時々棘は必要なのだ。

あぁ、楽しかった。

https://youtu.be/StpUiTbAq14


読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。