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映画で知り、本で生き、舞台で弾ける。

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映画、本、観劇の記録です。 この3本の柱でわたしは成り立っています。
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2023年5月の記事一覧

[映画] ケイコ 目を澄ませて

私が岸井ゆきのさんのことを知ったのは2018年のNHK朝ドラ「まんぷく」の中だった。その時は彼女に対しての情報は何もなく、元気で可愛らしい人だなという思いで見ていた。それから時々ドラマなどで見かけるようになって頑張ってらっしゃるんだなと思っていたところ、先日の日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞を受賞されて感動的なコメントをされていた。 素敵な女優さんになられたのだなとその時思ってこの作品もいつか観ようと思いながら今日になった。 物語は、 耳が聞こえない実在のプロボクサー小笠

WOMEN'S LIBvol.15 もうがまんできない

幾度となく… それどころではなく、もう数十回大人計画について語ってきたけれど、 今回も語ってみようかなと思う。 万人の方にわかってもらえるものではないと知りつつ、やはり私の人生の歴史の一部なのでどうしようもなくこうやって観に行ってしまう。 大人計画の中の人気シリーズウーマンリブvol.15「もうがまんできない」 かぶりつきで観てきた。 もう15作目?と思うくらい1作目から今まであっという間に過ぎた感じがしている。我が子の成長を見るかのごとくなんとなく感慨深い。 街の片隅で

人生って、複雑で曖昧な問いの連続

2023.5.19(金曜日) obscure 昨夜遅くに降り始めた雨が今朝も飽きることなく降っている。 今日一日降り続くという予報が出ている。 今朝も昨日の件で少し気持ちが沈んでいる。 気温は低いが、湿度が高くて蒸し暑い。かといってエアコンを入れるほどではないと思い、夫にお願いして出勤前に2台の扇風機を出してもらう。 今年はえらく早いお出ましとなる。 ダイソンの扇風機は、羽根がなく真ん中に穴があいている。そこを茅の輪くぐりのように通り抜けたりして猫が遊んでいる。こうやって

くもをさがす・西 加奈子

その本には、伊国屋書店限定でカードが差し込まれたいた。そこに書かれたメッセージはそれだけでとてもインパクトのあるものだった。 手に取って数ページ読んだところで、この本はを途切れ途切れに日にちをかけて読む本じゃないと自分の中のどこからか指令が来て、一気に読んだ。 作家の西加奈子さんが居住地であるカナダでコロナ禍の真っ最中に乳がんになり、その時の様子を克明に綴った本だ。 今やがんは珍しい病気ではなくなってきている。そう思うことの根拠は医療の発展もあるが、まだ自分の身に降り掛かっ