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幸せの条件

トルストイのアンナカレーニナは「幸せな家族はいずれも似通っている。だが、不幸な家族にはそれぞれの不幸な形がある」という有名な書き出しから始まります。

幸せな家族はいくつかの条件を満たしている点でどれも似たようなものであり、不幸な家族は様々な不幸せのパターンがあると言う事だと思います。

この「アンナカレーニナの法則」を養蜂に当てはめてみると、幸せな家庭(健全なコロニー)であるためには一定の条件を満たす必要がある事は間違いなく、結果的に健全なコロニーはどれも似通っているように見えます^_^

その条件とは、①貯蜜と花粉が過不足なく、蜂が混んでいること。②女王蜂の産卵が健全で、産卵圏に乱れがないこと。③働き蜂の日齢が整っていること。④ダニや病気などの問題を抱えていないこと。などです。

しかしながら、経験上、そんな「幸せなコロニー」も長くは続きません。エントロピーの法則に従って、秩序は必ず無秩序に向かい、またどんなに適正に管理しても、自然淘汰は必ず起こるからです。

ところで、人間を個人として見た場合、家族や企業やミツバチのコロニーのように、一定の条件を満たせば必ず幸せになるものなのでしょうか。また、幸せの条件を満たした社会(家族)の中にいる個人は幸せなのでしょうか。社会(家族)の利益と個人の利益は一致するものなのでしょうか。

不安要素を挙げればキリがない、春の巣箱を観察しながら、そんな事を考えてしまいました。




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