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牛乃ジャズ探訪(1) ギラッド・ヘクセルマン

高知在住の音楽家・ギタリストの牛心。です。
一応、というかまぁまぁジャズの心得があるので「オススメのアルバム教えてよ」と問われる機会も少なくありません。
ところがどっこいマニアックなモダンジャズが好きなので、気軽に「これいいよ」言えるような間柄の人以外には「(これ勧めて大丈夫かな、ジャズ難しいって思われないかな、ジャズ嫌いにならないかな・・・・・)」みたいなシャイボーイを発揮し、「とりあえずポートレイト・オブ・ジャズ/ビル・エヴァンス・トリオがいいよ」とかいってお茶を濁してしまいます。
(※アルバム名のリンクはApple Musicが開きます)

つまり要するに、オススメできるジャズと個人的にすっげー好きなジャズに乖離があるので、この連載では僕の大好きな変拍子ジャズを中心にアルバムを紹介していこうと思います。

Gilad Hekselman (Gt)

ギラッド・ヘクセルマン(Gilad Hekselman)は1983年イスラエル生まれのギタリストです。詳しくはwikiをどうぞ。

ニュースクール出身の有名ジャズプレイヤーは整頓されたタイム感でグイグイ押していく印象があるんですが、彼も素晴らしい疾走感で知的なフレーズを紡いでいきます。

 このHomesというアルバムは全体的にオシャレなんですが、演奏内容はアイデアに溢れ、特にこのKeedeeのポリリズミックな感じがたまらんです。

歳も近いし応援したくなります。
カート・ローゼンウィンケルとかジュリアン・レイジが好きな人はきっと好きだと思います。Homesにはパット・メセニーのLong Train Homeも入ってますが、多分アルバムタイトルに合わせて「入れとこうぜ」みたいなノリな感じがします。
そういうシリアス過ぎない感性が彼のサウンドからは感じられて、ここ数年で一番気になっているジャズギタリストになりました。


気楽にモダンジャズを楽しんでほしい

頭で考えると難しいんですよ、ジャズ。
でも例えば、初夏の夕暮れを車で流しながらBGMはこういうオシャレなジャズっていうの、試してみてください。
自転車でも徒歩でも電車でも、景色を眺めながらモダンジャズ。

きっとジャズがもっと好きになるですよ。

牛心。
高知在住の音楽家・ギタリスト。甲陽音楽院卒業後、米国バークリー音楽院ジャズコンポジション科に1年くらい留学。留学時師事したギタリストはDavid Fiuziczynski、John Baboian、Scotti Johnson。

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