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牛乃ジャズ探訪(2) Craig Hartley

高知の音楽家・ギタリストの牛心。です、だいたい人が休みのときに働くのがミュージシャンってなもんでGWは普段以上に多忙です。
さ、今回もみんなが知らなさそうな、ぶっちゃけ僕もあんまり知らない、そんな最近のジャズを紹介します。もし「私もこの人好き」みたいな人と出会えたらめちゃくちゃ嬉しいのでコメントくださいね。

Craig Hartley(Pf)

ニューヨークのジャズピアニストです。カタカナにするとクライグ・ハートレイでしょうか、あまりにマイナーなので日本語標記を発見できません。せいぜいディスクユニオンにちょびっとレビューがある程度です。

マンハッタン・スクール・オブ・ミュージックを2006年に卒業する傍ら、ニュースクールや、ハートスクール・イン・ハートフォードでジャズを学んだ彼。スティーヴ・ジェイムス・クィンテットで2000年代前半に沼津ジャズフェスに出演していたりします。詳しくはこちらでプロフィールを。
ここ10年くらいでしょうか、ニューヨーク東海岸はニュースクール系プレイヤーに加えてハートフォード界隈の、ジャッキー・マクリーンの息がかかったジャズプレイヤーが伸びてきている気がします。

僕的には所謂コンテンポラリージャズというより、ちょっとオールドスクールな、つまりヘンテコなスケールを多用せずコードトーンの組み合わせでハーモニーを作り上げていくスタイルのピアニストなのかなと思っていて、案外聴きやすい。


変拍子は当たり前

ジャズといえば大体4ビートって印象が根強くあると思うのですが、最近のジャズは語法はスウィングなんだけど変拍子を活用する楽曲が当たり前になってきました。

7+8=15拍子のリフが印象的なこの曲ですが、こういう難しい曲もちゃんとリズムマッスルが鍛えられたらさほど難しくないんですよ。
僕も変拍子ジャズ大好きですが一緒にプレイできる人が周りに少なくて。そもそもちゃんとリズムトレーニングをしてる人が少ないですよね。2拍4拍でメトロノーム鳴らして練習してるだけじゃ、いつまでたってもこういう変拍子ジャズをサラッと演奏できないままですからねぇ・・・・

ともかく、最近のジャズは変拍子が当たり前に理解できてナンボみたいなところがあります。ルーツを辿ればデイブ・ブルーベックとかが源流なんでしょうが、それこそ2000年前後にブラッド・メルドーを始め、東海岸系ジャズプレイヤーは率先して変拍子に挑戦してジャズ人気を復活させた、と僕は考えているんですけどね。
要するに「ジャズ舐めんなよ、こんなこともできるんだぜ!?」みたいな(笑)


テクニックに驚く楽しみ方

特にジャズは「それどうやってやってんの??!」みたいな、テクニカルな驚きを楽しむジャンルだと思います。
ロックやメタルで「なんて速ぇギターソロなんだ!!」みたいなのと一緒です。ビリー・シーンすげぇ的なのと同じで、楽器奏者ならそういう感動を知っているはずです。

こと現代のジャズに関しては演奏レベルカンスト勢が頂上決戦してる様相を呈しているので、まぁ天下一武道会を観戦するくらいな気分で最近のジャズをサーチしていくのは全然ありだと思いますよ。

それにしてもこのCraig Hartleyみたいな人が沢山いると思うとジャズ界隈はまだまだ奥深い。彼について詳しい人は教えてください(笑)

こんなとこです。

サポートなんて恐れ多い!ありがたき幸せ!!