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【楽曲紹介】よさこい特別演舞の提供曲リスト

名称は”特別演舞”といえ、3年ぶりのよさこいが高知を賑わせます。今回楽曲に携わったのは3チーム(+リミックス)と少ないですが、それぞれ面白い楽曲になっていると自負しています。よろしければお付き合いください。
()のナンバーは追手筋演舞の例のやつです。

このnoteは牛心。の個人的な意見でありチームの意見を代弁するものではありません。またリストにないけど僕の曲を使っているチームがあるかもしれませんが、今回は特別演舞に向けて連絡をくださったチームに限定して紹介させていただきます。



総合クラブとさ「青龍」 (1035)

青龍さんとは2016年からのお付き合いになります。とても明るく柔らかいチームです。
今回初披露となる楽曲は2020年用に作っていました。これは言っていいのかどうか、TOKYO2020オリンピックをテーマに制作を進めていたのです。作り始めたのは2019年の後半くらいからだったと記憶しています。
2020年の初頭、僕はすっかり悩んでいました。東京オリンピックの開催を当時、すでに危ういと感じていたからです。よさこい祭り自体も「今年はやれないんじゃないか」と考えていました。ですがオリンピックに合わせた曲と歌詞をつけなきゃいけない・・・・
結果として、どストレートにオリンピックな歌詞ではなく、前向きな応援歌となる歌詞を作ることにしました。もしオリンピックが、よさこい祭りがなくなっても、次再開できるときに刺さるような歌詞になっていると思います。
編曲は結構モダンなダンスビートです。あと歌のお兄さんがめっちゃ甘くて上手なので注目です!

(初受賞して大変でしたねの2017年の演舞)



同志社大学よさこいサークル「よさ朗」 (1029)

演舞名は『晴瑠咲舞はるしょうぶ』。瑠璃色のネモフィラが一斉に並んで咲くような演舞にしたいというリクエストでした。ひたちなか海浜公園のネモフィラが有名ですよね。
とても感動的なテーマ設定だと思いました。1本だと背の低い地味なブルーのネモフィラでも、みんなで横にならんで根を張っていけば誰かを感動させることができる。それは学生よさこいチームである彼ら彼女らが地道に根を張って続けてきた努力を連想させるものだったからです。1人1人は無力でも束になって同じ想いで行動していく、それはよさこい祭りの精神そのものだとも感じました。
楽曲は劇的にダークな雰囲気に包まれます。そこから光が差してくる演出になっていて、踊りと合わせてどうなるか見ものです。
よさ朗さんは2021年の『宵宮彩芽羽よみやあげは』でもお世話になりました。チーム自体のお付き合いは結構長いです。
大胆な隊列移動とイマジネーションの光る振り付け、衣装の映え方は評価が高く、よさこい全国大会の受賞チームでもあります。



にぎわいボニートfrom3.11 (1021)

東日本大震災の復興に思いを馳せ、実際に現地と協力して活動を続けているチームです。僕も1度だけ帯同して東北に行ったことがあります。
今回はこれまで歌い繋いできた楽曲をリメイクするというお話でした。元々の応援歌を、より明るく楽しい雰囲気に作り替えようというリクエストでした。
このチームの楽曲は自分でも思い入れがあり、リアレンジは実はかなり難航しました。思い入れはあんまり良くないですね、でも作り直しているうちに過去の自分が考えていたこととか、音列一つ一つにかける想いが脳裏に浮かんできて、なんども「これって手をつけていいのかな」と悩みました。音楽ってその時のことを冷凍保存しているようなものなので、それがそこに変わらず止まっている美しさみたいなものがあるのです。
チームの方の意見も取り入れながら、僕自身の心構えも新たにリメイクしました。このチームは生歌で本番に挑むので、ライブ感も楽しんでいただけると思います。



大橋通り踊り子隊 (1043)

今年使用する楽曲は2016年のもので、昔のデータを引っ張り出してきてリミックスしました。なぜ2016年の曲になったかというと(小ネタですが)、17、18、19年とが”チームの年度にまつわるテーマ”だったからです。歌詞にそういう年度を匂わせる文言があったのでそれらの年は除外され、直近が16年のものだったという。
楽曲そのものはさておき、過去データがcakewalk SONARで作られていて、現在はPreSonus Studio Oneなので引き継ぎがとっても大変でした。だけど、いかに昔の自分がいい加減なミックスで提出してたのか目の当たりにできたし、それを今の技術ならもっと良くできると実感できたので、大変勉強になった次第です。
いつもどおりのコールが街に響くことを楽しみにしています。


<余談>

残念ながら制作途中でチーム活動が途切れてしまい、今回の特別演舞に出場できないチームが複数あります。あるいは「よさこいが再開したら本祭でも踊りたい」というチームであっても、今回は参加を見送っている関係チームもあります。
よさこいチームはそれぞれが別の考えを持っているものです。参加されるチームも、参加できないチームも、あえて参加しないチームも、自然消滅してしまったチームも、それぞれ評価されるのが高知の精神だと僕は信じています。
おそらく批判もあると思います。それぞれの意見があっていい。僕は個人として観客席から応援する夏にしたいと思います。
楽曲依頼、今後ともよろしくお願いします!


サポートなんて恐れ多い!ありがたき幸せ!!