見出し画像

薬を入れるか、入れないか、それが問題だ

昨日清里から横浜に戻りました。
2週間ぶりなのに、様子が違ったみつばちの家族が気になってしょうがない。

中が黒っぽい感じになっていて
子どもがぽつりぽつりと放置されてまま死んでいる。
考えられるのはダニ。

ダニの薬を入れたら助けられたかも
このままいったら次回までにはもっと減って救えなくなるかも

そんな弱気な気持ちが浮いてくる。

真剣に思い悩んでいる私に
ひょっとしてすごく真面目な性格なの?
とニコニコと茶々を入れてくる共同養蜂のパートナーSさん。

そんなにいつも全力投球でいると疲れちゃうよ

4箱ある全部をちゃんと越冬させないといけない、
なんて思わないでいいんじゃない。

なるようにしかならないよ。
死んだとしてもそれが自然のことならしょうがない

この最後の言葉が私の頭の中で繰り返される。

なるようにしかならない。

でも、薬を入れるという選択肢があるのにそれをしないで
なるようになったっていうのはちょっと違うんじゃないかなぁ。
ミントのクリスタルが効かなかったらしょうがないよねって諦められないなぁ。

薬を入れてあげたいなぁ。

それで残りの子達がなんとか越冬できたらいいなぁ。

それをSさんに言えずに帰ってきたことが心残りだ。
みつばちのことが心残りだ。


オーガニック農家であるSさんと
養蜂家である私

立場の違いが明確に現れたのは薬の取り扱い

薬をなるべく使わないというのはもちろん共通なのだが

こういう、薬を使って助かるかも、助からないかもという状況になってからでも
薬を使うくらいなら最初からやらない方が良い
と前回Sさんに言われたのだ。

全4家族で越冬してほしい。
私にできることは全てやってあげたい。
私のポリシーよりみつばちの命が優先な私。

でも、Sさんのポリシーは尊重する。
ただ、違うだけだ。
ダニに淘汰されたとしたら、そこから学べばいい。
と、何度も自分に言い聞かせる。

結局、いつもバシッと選択が出せない
こうだ、と自信をもって結論が出せない
まだまだ、と自分の中でダメ出しをしてしまう3年目の養蜂家。

それでもなんとか3年目を終えようとしています。
見習い、2家族で独立、ときて、7家族に増えた今年です。
なんとか続けたい、それだけです。

みつばちがたくさん飛んで
みんなが笑顔の未来のために。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?