見出し画像

【なぜなぜ分析】正しい使い方と絶対やってはいけない使い方(全文無料)

巷でよく聞くなぜなぜ分析、実は正しいやりかたとアンチパターンがあります。正確に使えば原因へのアプローチを正しく行い再発防止につながりますが、誤って使うと人がダメになります。どのように使えばいいのでしょうか。全文無料記事です。

なぜなぜ分析とは

「なぜなぜ分析」は、発生した問題事象の根本原因を探る分析手法として知られています。問題に対してなぜそれが起きたのか原因を見極め、さらにその原因に対して「なぜ?」を問うことを繰り返し、直接原因だけではなく背後にある根本原因を抽出します。

https://www.keyence.co.jp/ss/general/manufacture-tips/5whys.jsp#:~:text=%E3%80%8C%E3%81%AA%E3%81%9C%E3%81%AA%E3%81%9C%E5%88%86%E6%9E%90%E3%80%8D%E3%81%AF%E3%80%81,%E5%8E%9F%E5%9B%A0%E3%82%92%E6%8A%BD%E5%87%BA%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

事象や原因に対して「なぜ」を繰り返すことで根本原因に辿り着こうと意するアプローチです。色々な業界で使われています。

正しい使い方

まずは正しい使い方、これは環境や仕組みを対象に原因を掘り下げる方法です。
よく使われるのは4M5E分析です。

まずこちらが4つのM

  • Man (人)

  • Machine (設備、機器)

  • Media (環境)

  • Management(管理)

そしてこちらが5つのEです。

  • Education(教育、訓練)

  • Engineering(技術、工学)

  • Enforcement(強化、徹底)

  • Example(模範、事例)

  • Environment(環境)

これらをマトリクスにして、組み合わせて原因を深掘りします。

注意点として、4Mの中にMan(人)とありますが、決してミスをした人を責めるわけではないということです。ここでは心理的、身体的、技術的、知識的といったその人に付随する面で原因を挙げましょう。

それぞれの要因が見えてきたら、必要に応じてさらに深掘りしていきます。原因だと思われる要素で、改善可能なものを確認できれば成功です。

やってはいけない使い方

では反対に、やってはいけない使い方をご紹介します。危険なので絶対に真似しないでください。

アンチパターンは、対象を人にフォーカスして「なぜ」を深掘りしていくことです。

例えば、納期までに作業を完了できずトラブルを起こしてしまったAさんがいるとします。そこでAさん自体を対象になぜなぜ分析を行うと、どうなるでしょうか。

  • なぜ作業を納期までに完了できなかったのか
    →想定では終わるはずだったが終わらなかったから

  • なぜ想定通りに進まなかったのか
    →想定が甘かったから

  • なぜ想定が甘かったのか
    →そこまで考えが及ばなかったから

  • なぜ考えが及ばなかったのか
    →ぼくがバカだから


バッドエンドですね、メンタルを壊してしまいます。さらには根本原因を見つけたようで全く見つけられていません、ただ個人攻撃が完了しただけですね。

このように個人を「なぜ」と分析しても何の意味もないどころか、単なる過激なパワハラです。絶対にやめましょう。
こうしてみると完全なアンチパターンなのですが、意外にもやってしまう人は多いです。ぜひこの記事を読んですぐにやめてもらいましょう。

なぜなぜ分析、うまく使えば効果的な改善に繋がる良いツール、誤って使えば人を壊してしまう毒となる。使い方に気をつけましょう。

最後に、関連するおすすめ書籍をいくつかご紹介して今回はおしまいです。

デンソーにおけるなぜなぜ分析の書籍です。図解もあるので一度なぜなぜ分析について学んでみたい人に良いでしょう。

クイズ形式で読めるのでわかりやすい書籍、アプローチを身につけるのに良いと思います。

毎度お馴染み「イシューから始めよ」です。解決策よりイシュー、つまり解決すべき問題を重要視すべきというテーマの本です。3回読みましたが読むたびに学びがあり、学びが尽きません。

最後に、もし役に立ったという方がいればお布施をしていただけると嬉しいです。それでは次の記事でお会いしましょう。

ここから先は

0字

¥ 300

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?