初めての船旅にオススメしたい「ジャンボフェリー」の魅力
最近、船旅がブームになりつつあります。
年間数十隻のフェリーに乗っている私が、「最近はなんだか若い人がグループで乗ってること多いなあ、青春だなあ」って感じています。
だから、船旅はブームです。きっとそうに違いない。
とはいえ、インターネットは瀬戸内海よりも広いはずなのに、船旅に関する情報はあまり多くありません。
どれがオススメなの? やっぱり揺れる? そもそも、どこから乗るの?
みなさん色々な疑問点があるかと思います。
そこで今回は、私が愛してやまない、船旅初心者にもオススメな「ジャンボフェリー」の魅力をお伝えします。
まずはジャンボフェリーを簡単に紹介する
ジャンボフェリーをオススメする理由を3行で
ジャンボフェリーの航路について
ジャンボフェリーは、兵庫県の神戸市と香川県の高松市を結ぶフェリーです。途中、小豆島の東にある坂手港というところに寄港します。
所要時間は、4時間40分(寄港便)となっています。
ジャンボフェリーはこれに乗るべし!
次にオススメのダイヤです。
ジャンボフェリーは、1日に4往復が運航されていて、平日と土休日でダイヤも変わってくるのですが、私がオススメしたいのは
「土休日ダイヤ」
「高松→神戸」
「14時発の第3便」です。
さらに言えば、3月~5月、9月~11月がオススメです!
理由は後でお話するのでお楽しみに。
どうやって乗るの? ジャンボフェリー!
高松から乗る場合は、高松駅のバスターミナルから無料の連絡バスがあるので、それに乗っていきましょう。徒歩は無理な距離です。
到着地の神戸港は、三宮駅まで徒歩だと20分の距離なので、歩けなくもない距離です。こちらは有料の連絡バスがあり、210円かかります。
(なんと交通系ICカード使用不可!)
ただし、フェリーの中で回数券を買えば200円で行くことができます。
乗船券ってどうやって買うの?
乗船券はインターネットで予約ができます。
窓口で買うと乗船名簿の記入が必要なので、ネットがオススメです。
ジャンボフェリーにはごろ寝ができるカーペット敷きの場所から、リクライニングや個室やバルコニー付きの部屋など、色々なタイプの座席があります。静かに過ごすならリクライニング席、プライバシーを守りたいなら個室など、ここは好きな席を選ぶといいと思いますが、自由席ではなく指定席を取るのをオススメします。
なぜなら、風呂がついてくるからです! ←???
でも船って揺れるんでしょ?
揺れません!
瀬戸内海は穏やかなので、波の高い日はありません。風が強い日は多少揺れますが、揺れても飛ばしてる時の新快速ぐらいです。
ジャンボフェリー乗船記
出港から坂手港まで
さあ、船旅に出かけましょう!
高松駅から連絡バスに揺られること10分弱、フェリーターミナルに到着すると、大きな船がお出迎えしてくれます。
船に乗り込みましょう!
QRコードをかざして、タラップを渡ると旅の始まりです。
4時間40分、瀬戸内海に浮かぶ島と島の間を通り抜けながら、神戸を目指す移動が船旅へと変わります。
それにしても、船の中は広いしオシャレです。さすが新造船!
船内探検をするものいいですが、出港する時は外に出るのがオススメです。
エンジンの音が大きくなって、大きな船体がゆっくりと岸壁を離れていくと、否が応でもテンションが上がります。
午後2時。いよいよ、船旅の始まりです!
フェリーという乗り物は、出港時と到着時に音楽が流れる会社が多くあります。その中でも、ジャンボフェリーは「歌うフェリー」です。
最初は面食らうかもしれませんが、神戸港に到着する頃にはきっと思い出の歌になっていることでしょう。
さて、ジャンボフェリーならではの過ごし方を教えましょう。
プレミア席エリアに入って、廊下をぐるっと回ったところに「海のテラス」という足湯とお風呂があります。
お風呂は上級者向けになるので、ここは足湯に浸かりましょう。
足湯はテラスに設置されていて、3~4人が横に並んで入れる程度の大きさになっています。お湯はお風呂と同じで、よく分からないけどシュワシュワした感じになっていて、とても気持ちが良いです。
(上級者向け情報として、お風呂には鍵がかけられるロッカーが4つあって、ドライヤーも完備されています)
潮風に当たりながら、足湯につかってのんびりと過ごす時間は至福!
海が見える足湯というのは他にもあるかもしれませんが、こちらは船の上なので、刻一刻と見える景色が変わっていきます。
遠くには、瀬戸内の島々や海を行き交う船の姿が見えます。
ところで、この足湯は思っているよりも深さがあるので、考えなしに足を入れるとズボンが大変なことになります。そうでなくとも、足湯につかるならタオルや大きめのハンカチを持って行くことをオススメします。
次はグルメを満喫しましょう。
鉄道や飛行機でも食事の提供はありますが、フェリーは一味違います。
船内には「ふねぴっぴ」というショップがあります。
「ぴっぴ」というのは、讃岐の言葉で「うどん」を意味します。高松で彼ピッピというのはカレーうどんのことです。
そうです、ジャンボフェリーは神戸と「うどん県」を結ぶフェリーなので、船内でうどんが食べられます。それも、クオリティが高いうどん。
今回紹介するのは、「さぬきレモンうどん(冷)」です!
あーっと、これはさっぱりしてて、最高のうどんです。
まず驚くべきなのは、しっかりとコシがあること。海の上なのに、つるっとしたのどごしが味わえて、これぞ讃岐うどんの醍醐味です。
社長が育てたという有機栽培のレモンは、ほどよい酸っぱさで皮まで食べられます。あっという間にペロリです。ごちそうさまでした!
そうこうしているうちに、船は小豆島へ。
ドラゴンのアートが大きく見えてくると、「あおい」は寄港地である坂手港に到着します。
2曲目も歌う、それがジャンボフェリー!
しかも、入港時だけじゃなく、出港時にも歌います。
窓越しに、あるいはテラスに出て、ゆっくりと離れていく坂手港を眺めながら「瀬戸内の声」の声を聴くのがオススメの過ごし方。とにかく雰囲気が出ます。まるで、ミュージック・ビデオの主人公になったかのような気持ちになれるかも。
坂手港から神戸港まで
さて、ここからは、陸からどんどんと離れていきますので、スマホの電波が怪しくなってきます。
そういう時は、スマホなんて手放してしまって、海を眺めて思いふけったり、持ってきたゲームをみんなで楽しんだり、ぐっすり昼寝をしてみたり……普段の生活から切り離された時間を過ごす、これも船旅の魅力です。
ちなみに私の場合は、しばらく昼寝をしたあとに、船内をウロウロしています。鉄道や飛行機と違って、移動中に体を動かせるので、ポイントが高いですよね。
ここで、おやつの紹介です。
ジャンボフェリーでは、小豆島でも有名なジェラートのお店「MINORI GELATO」がいただけます。
これが!!! めっっっっちゃ美味しい!!!!!
フェリーの中で食べるクオリティじゃない。
醤油のおかげで味の奥行きが出ていて、クランブルが良いアクセントになっています。しかも映える。
小豆島の本店も、どうぞ訪問してください。
などと過ごしていたら、遠くにぼんやりと見えていた淡路島が、はっきりと見えるようなところまで近づいてきて、日が水平線に傾いてきて、どこからともなくアナウンスが流れてきます。
「あと10分ほどで、本船は明石海峡大橋の下を通過します……」
船旅のハイライトを飾るのは、明石海峡大橋のくぐり抜け。
さっそくデッキに出てみましょう!
んー! 風が気持ち良い!
新船「あおい」の屋上デッキは、半円形に飛び出たテラスが特徴的です。
ちょっと写真を撮っただけで映えちゃいます。
ここまで来ると、明石海峡大橋は目と鼻の先です。
カメラを持って、ベストポジションを見つけましょう。
明石海峡大橋の通過時刻は、午後5時40分頃が目安です。
海上から見上げる明石海峡大橋は迫力抜群!
いよいよ神戸港到着まで40分ほどとなりました。
もちろん、船の中で過ごしていても良いのですが、大阪湾に入ると周りが様々な船で賑やかになってきます。お船オタクは、それを観察して過ごしています。
長らくのご乗船、お疲れ様でした。
まもなく、本船は神戸港に入港いたします。
これは耳寄り情報なのですが、徒歩乗船の場合は。降りる前に3階の自販機コーナーのガチャガチャで、三宮駅行きのバスの切符を買っておくと下船後に小銭を探す手間が減ります。
忘れた頃に流れるジャンボフェリーの歌。
しかし、4時間40分の航海を終えた今、高松港を出る頃は謎だったこの歌が何だか寂しく感じられるのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたか?
ジャンボフェリーは、初めてのフェリーにもオススメで、景色もグルメも楽しめる、ちょうどいいサイズ感の船旅が満喫できます。
もし、ジャンボフェリーに乗って船旅を気に入っていただけたのであれば、瀬戸内海には他にも様々なフェリーが運航されています。
中には、露天風呂に入れる夜行フェリーというものもあります。
私としては、船旅にハマる人が一人でも増えれば幸いです。
Have a nice cruising!
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