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長男と陸上と星読み

コロナ禍でずっとストップしていた中学の部活動、春に再開して久しぶりの公式戦、春季大会のときのこと。

長男が出場するのは棒高跳びと、400mリレー。
400mリレー、3走を走る長男へのバトンを落としてしまうアクシデントがあった。長男の姿が米粒程度にしか見えないくらい遠目の観覧席からも、長男の凹んだ気持ちが伝わってくるぐらい全身にやっちまっま感が漂い、そのすぐ後の棒高跳びまで散々な様子だった。明らかにリレーの失態を引きずったんだろうな、という結果。

そうして自分で持ってしまったトラウマに引きずられるように、立て続けに開催される記録会でも今ひとつな様子が続く。
基本あまり自分の感情を表に出さない長男、家にいるときは悔しさとか弱気な表情を見せないし飄々としているようで、彼なりの葛藤があったんだと思う。
絶対跳べるはず、と思った高さが跳べず。跳べない自分を信じられなくなって、次のチャレンジも跳べる気持ちを持って跳んでないのがハタからみても分かる。
なんていうか、肚の力が抜けてるのだ。肚が据わる、て言うけど、やっぱりそこが抜けちゃうと本来できることも出来なくなるんだね。

観てるわたしは、とにかくもどかしい。棒高跳びなんて自分はできないしやったこともないから、技術的なアドバイスなんて出来っこない。でも、あなたは出来るのに自分で出来なくしてる、ということはぼんやり分かる。
肚括らんかい、そうしたら絶対できるのに。

思春期の長男へ、未経験者の母がどうやって伝えたらいいのか。そもそも口出しすべきなのか。悶々としながら山の中の公園をひたすら散歩していたら、小さな山に登れることに気付く。はぁはぁいいながら山頂に着いて、風に吹かれて山頂からの景色をぼんやり眺めていたとき、そうだ彼に星読みをプレゼントしよう、と思いたった。

1年半ほど前、わたし自身の星読みをしてもらった。
星読みって、この世に生まれ落ちた瞬間に空に広がる星々から、そのひとが持って生まれた宿命や人となりを読みとくもの。自分の取り扱い説明書とも言われる。

もともとわたしは占いが好きでも、信じこむ方でもなかったのだけど、ときどきFB投稿の文面で見る、めぐみさんの星読みの解釈が好きだなと思った。
星から読み取れる事実を、いい意味で淡々と、そこに余計な判断や感情を乗せずに伝えてくれるような星読み。そこからの解釈は自身に委ねられるような「圧」のない表現がわたしの感覚にすんなり入ってきた。

そうして鑑定してもらって、わたし自身が持って生まれたもの、自分では当たり前だと思っていたことが強みだと気付けたり、周りから評価してもらってきたことを素直に受け取られるようになったり。
自分自身を知る面白さも大いにあったし、自己肯定感を高めるきっかけももらったように感じてる。
一番の収穫は、自分自身のホロスコープを知っておくと、生きていく上でいい感じに肩の力を抜けるんだなと体感できていること。

あなたはこんなに素晴らしい。自分で気づいていない、こんなにスペシャルな力を持ってる。
生まれた瞬間の星空からそんな裏付けをもらったら、悩み迷いがちな年ごろの長男も、いい具合に乗り越えていけるような気がした。

そうして、めぐみさんに依頼した長男の星読み解説がいま、手元にある。


先日、3年生である長男にとっての集大成かつ、その先へ続くために大事な大会である夏季大会があった。

その大会に向けて自主練に行ってみたり、ツールやメンバーを再考してベストを探ってみたり、これまでにない熱い感じ。昨年までのエネルギーの方向性が見当たらず、くすぶってるような空気から明らかに変わってきた最近の長男。

大会直前、リレーメンバーを変えるべきか先生に相談されたこと。結果を優先してメンバー変更を推す友人に対して、これまで一緒に頑張ってきた事実を優先して変更したくないと思っていること。
そのチームメンバーのモチベーションを上げるためにさりげなく気を回し続けていたこと。
どんなに緊張しても冷静さを保ち続けるところ、目標が定まったら一直線なところ、叶えるだけの力があること。

いまの長男の様子と、めぐみさんにもらった星読みを見ながら、なるほどなーとひとりほくそ笑むわたし。
彼はそんな星読み情報をわたしが手にしているなんて思ってもいないから、今のところわたしひとりのお楽しみ。

まだ10代、自分自身に関するたくさんの情報に埋もれてしまうのも、それらの情報に誘導されてしまうのも、ちょっと違う。それはわたしが彼にしたいことでもすべきことでもない。
人生は自分で感じながら自分で決めて拓いていくものだもの。
だからその中の、いま彼にとって必要だと思う部分をエッセンス的に抜粋して、彼の15歳の誕生日にメッセージとして贈れたらいいなと思ってる。

そのメッセージを受け取るかどうかも、それをどう活かしていくかも彼次第。
でも、なんだかとてもスペシャルなプレゼントになるような予感がするんです。根拠はないけど、妙に自信があります。笑


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