2020年7月9日「好き嫌い」

小さなころからそうだった。嫌なものはイヤ!好きなものはとことんやる。高校生の頃、英語以外の科目の授業中にずっと英語の勉強をしていてよく先生に怒られていた。「またお前、授業中に英語の勉強しているだろ!」「そもそも教科書すら持ってきてないだろ!」クラスメイトは恒例の光景を見て笑っていた。毎回先生に怒られてもやめるつもりがなかったので、授業をよくさぼって保健室で英語の参考書をやっていた。先生方にもバレていて、保健室から英語の参考書と共に出てきた私に「そんなに英語が好きか...?」とドン引きしていた。そんな私を唯一理解してくれたのが当時英語教師であり、クラスの担任の先生だった。

ある日先生に朝電話をして、「先生、私もっと英語の勉強に集中したいので2週間学校サボって家で勉強しててもいいですか?」と聞いた。先生は迷うことなく「いいぞ、お前はそれが自分にとって必要だと思っているんだもんな」と言ってくれた。彼に高校生の頃出会ったのはとても大きかった。卒業間近に、先生が4冊のボロボロのノートをくれた。すごい量の書き込みとあちこちにハイライトされた英字新聞の切り抜き。先生もすごい努力をした人だから理解して応援してくれていたことがわかった。大切なノートであることがわかったので「先生、こんな凄いノートもらえないですよ...」と返そうとしたら「お前に持っていてほしい。人一倍頑張っていたのを知っているから」とノートをくれた。今でも大切に実家に保管してある。

今の私を見て、先生は何というだろうか。私は先生の努力量にまだまだ足りていないのではないか。私はまだ何も成し遂げていない。福岡に行くと決意した。3年間しっかり成長して、東京に戻る前に北海道に帰って先生に会いに行こう。もう教師ではないかもしれないけれど、またいつか会えたらいいな。



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