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A piece of rum raisin 第1話 殺害(1)

第 1 話 第二ユニバース:殺害(1)
1983年7月18日(月)

「だけど、絵美もよりにもよって、何を僕に伝えたのか、忘れちゃっているんだから」
「だから、来年度というのと、授業が始まるのが9月、というので混同したのよ、私」
「今年の2月にキミから『来年』と聞いて、しばらく84年かぁ~と思い込んでいたよ、まったく。だから、しばらく話が食い違っていたんだね」
「明彦が悠長に年末の話をするから、あれ?と思っていたのよ」
「僕だって、アメリカの新学期が9月からだってことをすっかり忘れていた」
「私のミスね。来年、というのと、来年度を言い間違えたんだから・・・」
「まあ、3月にわかったから慌てたよ。残り数ヶ月なんだからね。もういまや、2週間だ」
「アパートメントの手配などがあるから、先に行ってないといけないの」
「本当に行っちゃうんだなあ・・・」
「あら?期間は2年だし、来年の夏には帰ってくるわよ、夏休みで」
「やれやれ・・・」
「あんまり、お茶目しないで待っているのよ、明彦」
「ハイハイ」

●A piece of rum raisinオリジナル(note)
 目次ー小説一覧
https://note.com/beaty/m/m548b27797253
●フランク・ロイドのエッセイ集ー記事一覧
https://note.com/beaty/m/m2927b9ba7a08
●A piece of rum raisinSF編(note)
 目次ー小説一覧
https://note.com/beaty/m/mc0c2a486fc74

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