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米マイクロンなどがキオクシア買収検討か

米マイクロンなどがキオクシア買収検討か

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は31日、米半導体大手のマイクロン・テクノロジーやウェスタン・デジタル(WD)が日本の同業キオクシアホールディングス(旧東芝メモリホールディングス)の買収の可能性を検討していると報じた。進展するかは不透明な部分が残るが、キオクシアの企業価値を300億ドル(約3兆3000億円)規模と評価しているという。

キオクシアはデータ保存に使うNAND型フラッシュメモリーが主力で、米投資会社ベインキャピタルの特別目的会社や東芝などが出資している。WSJはマイクロンやWDはそれぞれ個別にキオクシア買収を検討しており、複数の関係者の話として「実現するならば、春の終わり頃に最終決定される」とした。

WSJによれば、キオクシアは2021年中の新規株式公開(IPO)を選ぶ可能性もあるという。同社はかねてIPOを計画していたが、新型コロナウイルスの感染拡大や市況悪化を理由に延期していた。

米バイデン政権はハイテク産業での中国の台頭を警戒し、自国の半導体産業の強化を掲げている。自給率の向上につながる米国内での半導体工場への投資支援などを打ち出している。

インテルは3月下旬、今後数年間で200億㌦を投じ、米西部のアリゾナ州に新工場を建設すると発表した。24年の稼働を目指し、パソコン向けCPU(中央演算処理装置)などに使われる回路線幅が7㌨(㌨は10億分の1)㍍以下の先端の半導体生産を狙う。

新型コロナのまん延でデジタル機器やITサービスの利用が急速に拡大し、半導体業界ではあらゆる製品で需給の逼迫感が強まっている。車向けは特に影響が目立ち、各国の自動車メーカーが減産を余儀なくされている。キオクシアは報道に対し、「新規株式公開(IPO)を目指すことには変わりはない」と回答した。


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