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訳をつけてみよう その4(たぶん):I'll Be Seeing You

 このシリーズが久々すぎて、ナンバリングが怪しいですが笑

 先日のジャズライブで布施さんが歌われていた ”I'll Be Seeing You”が最近頭から離れませんで、訳してみようという気になったのでここに記します。
布施さんが「好きなんだ、この曲」というのなら好きになってしまうミーハーです。

 ぶっちゃけていうと、巷に訳は溢れているのですが、布施さんの歌を聴いたあと感じた歌の印象から、意訳をしています。

原詞

I'll be seeing you
In all the old familiar places
That this heart of mine embraces
All day and through

In that small cafe
The park across the way
The children's carousel
The chestnut trees, the wishing well

*I'll be seeing you
In every lovely summer's day
In everything that's light and gay
I'll always think of you that way

**I'll find you in the morning sun
And when the night is new
I'll be looking at the moon
But I'll be seeing you

*繰り返し
**繰り返し

https://sentimentalblvd.exblog.jp/241257643/

拙訳

私はあなたを思い浮かべることでしょう
かつてよく尋ねた場所で
一日中ずっと思い出を
愛おしんでしまいそう

それはたとえばあの小さなカフェだったり
向かいにある公園だったり
メリーゴーランドだったり
栗の木だったり、願いの叶う井戸だったり

*私はあなたを思い浮かべることでしょう
日の照る素敵な陽気の
夏の日には毎度
こうしてあなたのことをいつも想っているでしょう

**朝日を見ればそこに君を思い浮かべてしまう
夜がまた来れば
目では月を見ているようでも
ふと頭に浮かぶのは君のことなんだ

*繰り返し

**繰り返し

解説とか補足とか

 なお、この曲は大元はRight This Wayというミュージカルの挿入歌として作られたそうです。このミュージカル自体は15回しか上演されず終わってしまいますが、その後この曲のタイトルを冠した映画が1944年に公開になり、それ以来多くのミュージシャンにカバーされるジャズスタンダードとなっています。一番メジャーなのはビリー・ホリデイのカバーでしょうか。

 ”I'll be seeing you”は直訳すれば「私はあなたを見ていることでしょう」ですが、これだと風情がないかなと思い、ちょっと変えて訳しています。あと、seeは「会う」とも捉えられますが、状況的には「会えない愛しい人のことを、どこにいても何をしていても思い出す」ような意味合いが強いと思い、「会う」は敢えて使いませんでした。

 訳の個人的こだわりは、"I'll be looking at the moon"と"But I'll be seeing you" でのlookとseeの意味合いの違いです。lookは見ようとして目線を向けること、に対し、seeは視界に入ってくる、ようなニュアンスと捉えました。

seeとlookの違いについては、下記の記事も参考にしました。

まとめ

 布施さんはこの曲を映画「君に読む物語」で聴いて、お好きになれたと2020年のジャズライブのWOWOW放送時のインタビューで知りました。
 また布施さんの声でこの曲が聴きたいなと思いつつ、また次のジャズライブを楽しみにしています!

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