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CO2を減らして、未来を作ろう!東京理科大学発、ベンチャー企業の技術力

このノートをクリックしてくれてありがとうございます。BEASTのX-Techチームのユーキです。普段は経済系の学部で、数理最適化という数学の分野や、統計系の科目を勉強しています。これから定期的にnoteを書いていくので、読んでもらえたら嬉しいです!!

今回は、東京理科大学の研究室から生まれたベンチャー企業を紹介したいと思います。SDGs という言葉を最近何かと耳にしますが、今回の企業はそのSDGs に貢献する企業だと思います。最後まで読んでもらえたら嬉しいです。


1.基本情報

・企業名
アクテイブ株式会社

・会社についての基本情報
設立年:2007 年8 月1 日
所在地:千葉県野田市



2.サービスについて

・サービスの内容
NVC(ナノベクシルカプセル)技術を応用した二酸化炭素(CO2)削減技術を元にした製品の製造、販売をしています。

・このサービスが解決する問題
プラスチックごみを燃やしたときに発生するCO2 を削減することです。日本では、使い捨てプラスチック製品のリサイクルは、約6 割が燃やして、その熱を発電や暖房として再利用します。物を燃やすことでCO2 が発生してしまうため、結果的に燃やせば燃やすほど環境に悪影響を及ぼしています。

・このサービスを使うとできること
ナノベクシルカプセルをプラスチック商品に添加することで、そのプラスチックが燃えたときにCO2 が大気中に放出されることを防げます。具体的な仕組みは、「炭化反応」と「化学吸着」です。カプセル内部には炭化促進剤が入っています。炭化促進剤物のおかげで、プラスチックを燃やした際に、炭素と酸素が結びつく代わりに炭素と炭素を結びつかせることができます。結果的にCO2 の数を減らせます。(平均削減率67.57%)また、炭素の結合物は、グラフェン類似物となって灰の中に残ります。グラフェン類似物は、高温で熱しても燃えないため、CO2 が発生しません。グラフェン類似物とならずに、酸素と発生した CO2 についてもグラフェン類似物の多孔体に吸着させることで、CO2 の大気中への排出を防げます。

・サービスで使われている技術や分野についての説明補足
①ナノべクシルカプセル(NVC)
東京理科大学の阿部正彦教授が開発しました。大きさ 10 ナノミリ~数100 ナノミリのカプセルで、リン脂質という界面活性物質から出来ています。
もっと知りたい方は以下の文章もあわせてお読みください!
「産業技術メールマガジン/技術のおもて側、生活のうら側 第128号」https://www.meti.go.jp/policy/economy/gijutsu_kakushin/innovation_policy/tec_life/b-number-128.html

②グラフェン
炭素原子のシート状物質です。 炭素原子とその結合からできた蜂の巣のような六角形格子構造をとっています。

③多孔体
内部に細孔(空隙)を有するものです。廃水や排ガス等に含まれる有害物質を細孔のサイズによってふるい分けるフィルターや、触媒担体など環境浄化部材として利用されています

3.ワンポイント科学


今日紹介したNVC も元をたどるとリン脂質という界面活性物質からできています。そこで今回は界面活性物質とはどのような物質なのか、について書きたいと思います。
・界面活性物質について
界面活性物質は別名、界面活性剤とも呼ばれているそうです。界面活性剤と聞くと、経済学を専攻中の僕でも聞いたことがあるので有名な言葉なのではないかと思います。では、界面活性物質とは何なのでしょうか?界面活性物質とは「界面(物質の境の面)に作用して、性質を変化させる物質の総称」です。構造としては、1つの分子の中に、水になじみやすい「親水性」と、油になじみやすい「親油性」の2つの部分を持っています。この 2つの部分のおかげで、本来まじりあわない水と油のようなものを混じり合わせることができるため、洗剤やシャンプー、ボディーソープなどで使われています。

以下はイメージ図です。

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4.感想


科学が世の中を良くしているんだなと改めて実感しました。就活では、IT 業界を志望していますが、会社を調べていく中で、今回のアクテイブ株式会社のように、実際の製品を作っている会社も調べてみたくなりました。


※参考資料
①産業技術メールマガジン/技術のおもて側、生活のうら側 第128号
https://www.meti.go.jp/policy/economy/gijutsu_kakushin/innovation_policy/
tec_life/b-number-128.html
②MF レポート
https://www.rs.noda.tus.ac.jp/~abemasa/2012.1MF.news.pdf
③KAO Q&A
https://www.kao.com/jp/qa/detail/16751/
④日本界面活性剤工業会
https://jp-surfactant.jp/surfactant/nature/index.html


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