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3 予想の要素 3-2-2 血統派の予想屋
1 血統派の予想屋
血統は予想の要素ではないと書きました。
もっと言えば血統は百害あって一利無しです。そしてその百害のうちの九十害くらいは血統派の予想屋の存在そのものだと思っています。
一番ダメなのはエセ血統派(血統オタクの競馬ファン)なのですが、それを増殖させているのが血統派の予想屋の大罪なのです。エセ血統派はメディアに出ない分、全体への影響が少ないというだけで、実際はとんでもない害虫です。これは次の項目で書きたいと思います。
前述しましたが、予想屋全般については彼らの専門知識による解説は傾聴に値するのでちゃんと聞くべきですが、彼らの馬券の買い目やその理由、各馬の強い弱いといった評価なんかは全て無視せねばなりません。
血統派の予想屋は唯一の例外です。血統の話などは一切聞く価値はありませんから、血統派の話は全て無視すべきです。
録画番組の場合は、血統派が出ているシーンは全て早送りせねばなりません。彼らは変にテレビ慣れしていて口が達者ですし、血統以外にも競馬知識は豊富ですのでついつい話を聞いてしまいがちになります。
すると、骨の髄までアンチ血統派の私でさえついつい彼らの話を少しですが信じてしまうことがあるのです。また、どうでもいい血統の話は眠くなってしまいますので、ついつい寝てしまって他の予想屋の大事な話を聞きそびれることもあります。ですので何しろ早送りせねばなりません。
複数の血統派の予想屋が同時に出演している番組なんかでは、お互いの血統解釈について口論になるようなシーンも多々あります。
どちらも滅多に馬券が当たらないですし、そもそもどちらが正しいかは誰にもわからない話ですので、これほどくだらない議論はありません。それぞれが勝手に思い込んだり決めつけているだけのことを言い争うだけですから、世界で一番くだらない議論かも知れません。
楽屋か居酒屋でやってくれと思います。
2 血統派の予想屋が当たらない理由
(1) 血統派が当たらない理由その1
血統が予想の要素ではないからです
(2) 血統派が当たらない理由その2
予想屋全般の特性として、自分の理論に縛られているということを書きました。
この傾向が一番強いのが血統派です。だから一番当たらないのです。
『あのレースの予想でこの馬を血統的な理由で消したのですから、立場上今回も消すしかありません』
この手の発言が非常に多いです。
過去の己の予想に縛られてしまうのが血統派の特徴です。血統は変化しませんから、血統的な理由そのものも変わりません。ですので以前の予想に縛られて次のレースで自由な発想で予想をすることすら出来なくなります。
血統解釈的に矛盾するような馬は選ぶことが出来ないという、見ている側には一切関係のないクソどうでもいいあちら側の事情に縛られています。
また、出走馬の中である馬を本命にした場合には、その馬と血統的に同族だったりする別の馬を消すワケにはいかないといった現象も多々発生します。そのせいで、選べる馬の数に制限があるような場合は有力馬でも消す羽目になったりします。
血統派の予想は、自分が作った落とし穴に自分が毎回落ちるようなモノだと思います。
(3) 血統派が当たらない理由その3
予想屋全般の特性として、一番大事なのは自分の商売道具である独自の理論だということを書きました。
自分の理論がいかに正しくていかに凄いのかをアピールするのが第一目的で、そのために最も効果的で最も簡単な方法は穴狙いをすることです。
毎回変な人気薄ばかりを本命にしていれば、いつかは必ず大きく当たります。そうなると『あの予想屋の理論は凄いぞ』と勘違いする競馬ファンが増えます。
ですから、自分の理論がいかに凄いかを競馬ファンに錯覚させるには穴狙いが最適なのです。
この傾向が一番顕著なのも血統派です。
血統で高い的中率を保つことなど不可能だと予想屋自身もわかりきっていますので、必然的に穴狙いになります。あまりにも外し過ぎると時々人気サイドを本命にすることもありますが、それでも滅多に当たりません。
普通に考えればわかることなのですが、人気薄が激走するためには、例えばコース適正が高いとかメンバー的に展開に恵まれそうだとか、やたらと調教の動きがいいとか、そういった実質的な面を重視した方がいいに決まってます。
血統は変化しませんから、血統をメインに穴馬を探す場合は人気薄の馬の中から血統的に良さそうな馬を探すことから始まり、重視すべき実質的な要素が後回しになるか無視されることになります。
ですので、穴馬を探すにせよ血統を持ち出すことで1つ余計なフィルターにかけるような無駄な行為を増やすだけなのです。つまり、穴馬を探すにせよ血統なんかは無駄だということです。
コース適正は走った経験があるならば過去の実績を見ればいいですし、走ったことが無いならば必ず調教師やジョッキーがコメントをしていますので、血統なんぞを検討する必要は一切ありません。
(4) 血統派が当たらない理由その4
血統派の意見は結局はその人なりの解釈論に過ぎません。つまり全てが主観の塊なのです。
主観排除の項目で書いた通り、ギャンブルが毎回自分の思った通りの結果になるなら誰も苦労しませんから、長期的に安定した的中率を保ち収支を大幅プラスにするためには主観をなるべく排除せねばならないと思っています。
わりと最近見た番組では、2人の血統派同士がパワー型だのスピード型だので口論になりました。その翌週、その片方の血統派の予想屋が『馬券は外れたけどあの議論では勝ったので満足しています』的な発言をしていました。
コレが血統派の予想屋の特徴を示しています。『自分の解釈論が正しいのだ』ということだけが重要で、馬券を外すことに慣れ過ぎているので何とも思わないのです。
そして、やはり血統の解釈論というのは馬券を当てるための理論でも何でもなく、血統派の予想屋としてテレビに出たり記事を書いたりしてエセ血統派だけを相手にクソしょうもない説法を解くエセ伝道師の個人的見解に過ぎないと思った方が良さそうです。
私は血統派の人達は本当に主観先行型の思考回路なのだと常々感じます。
『この馬があの馬に先着するのはイメージ出来ません』
『この馬を見ているとあの馬(昔の馬)を思い出すんだよなぁ』
こういった主観丸出しで他の人には伝わらないような発言が非常に多いです。
『オマエがそう思うだけだろ。』とツッコミたくなるような発言が本当に多いのです。
血統派が馬券が当たらないのは当然だと思います。
3 血統派の予想屋の手口
血統派の予想屋のターゲットはエセ血統派と競馬初心者です。
競馬初心者は、血統に詳しい人を見ると『この人凄いなぁ。詳しいなぁ。カッコいいなぁ』なんて思う傾向が強いのでしょう。
『ヘクタープロテクター系がどうのこうの』なんてことを聞けば、競馬初心者はイチコロです。何のことだかわからない難しそうでカッコ良さげな言葉を詳しく解説されれば、そうなるのも当然なのかも知れません。
また、エセ血統派は基本的には頭が悪いので何しろバカだと思われたくなくて必死です。ですので、常日頃から小難しい言葉や目新しい言葉を使いたがります。
エセ血統派にとってはノーザンダンサー系だのキングマンボ系だの、横文字がカッコよく感じるのでしょう。また、ミスプロ系のように通っぽく略すのもカッコいいのでしょう。
これを書くために『血統 何系』で検索しました。何のことだかさっぱりわかりませんしわかりたくもありません。
血統派の予想屋は、エセ血統派が好みそうな言葉を巧みに使ったり造り出したりします。
根幹距離、非根幹距離というのがその典型でしょう。全く意味のない言葉ですが、目新しい上に小難しいので学歴コンプのエセ血統派の大好物なのです。
根幹距離が400の倍数で、非根幹距離がそうでない距離だとか。アホか。
血統派の予想屋は、エセ血統派をメインターゲットとして彼らがいかにも好みそうな造語を好んで造りますし、初心者にはそれが無意味かどうかはわかりませんから、そうやって血統信者を増やして行くのです。
また、無意味な回収率などの数値も巧みに利用してエセ血統派や初心者を手玉に取ります。
長くなったのでこの辺で終わりにします。
★最後に
血統派の予想屋は、一応専門家としてその知識などでお金を稼いでいますので、私は心底バカにしているワケではありません。心底バカにしているのは、単なる競馬ファンのくせに血統の話しかしないエセ血統派です。
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