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好きの理由

著名な方ではなくて。
元亭主の発言。

元亭主との関係性は別に記載してるから良いとして。

目からウロコというか、諸々が剥がれた気がした。

自分は基本的に何かをしたりするに当たって動機付けというか、理由を探しがちで。

元亭主とは幼馴染といった関係性もあったのと、自分が恋愛関係にかなり鈍臭いのもあったのだと思うのだけど。

どうかと思うのだけど告白やらの段階(?)を飛ばしてキスされたのがキッカケというか。

ときめくどころか最高に目は点だったし、何しやがった?みたいな感じさえあったし、驚いたし。

何、いきなり、って聞くのがやっと。
動揺し過ぎ。

しかも返ってきた答えは「したいと思ったから」…何そのちゃらんぽらんな感じ。今だったら殴ってると思われるし、当時も相当イラついてはいた。

は?なんで?ってかなりキレ気味に聞いた。

何でも無いみたいに、こう…雰囲気とかもう何もへったくれも無く。
「好きだから」って。
照れた素振りとかも何も無い。ただ聞かれたから答えただけ、みたいな。

は?…何言ってんの、コイツ頭でもぶつけたの?
変なモンでも食ったの?誰かと間違えてんじゃないの?具合悪いの?私が誰だか分かってる?
…自分の方は頭の中は「?」だらけ。

多分、少女漫画的な(読まないので分からないのだけど)感じに憧れがあったのか、もっとこう雰囲気とかいろいろと…求めてたのかなぁ、と。

何その雰囲気どころか事後承諾みたいなの、そして事後でも承諾しないんだけど、とか。

「?」と若干の苛立ちが混じったんだと思う。

なんで?どうして?何がどうなって?
っていう三連疑問符をぶつけたら、逆ギレ(?)されたというか。

その時に言われた事はハッキリ覚えてる。

「好きに理由って必要な訳?…何か理由がねーとダメなの?」

は?いやいや、ダメだろ。もう何を言ってるのかよく分からなくなって。
自分が口を開くより先に。

「理由がある方が感じわりーよ」

「たとえば。優しいからだの何だの、そんな理由はなくて良い。優しけりゃ誰でも良いのか、っつー話んなるだろ」

「何ちゃらだから、っつー理由じゃなくて。それは理由じゃなくて『好きな所』だろ。好きだと思ったから好きだ、そんだけ」

なんでか納得出来るような出来ないような。
相変わらず変な顔をしていたのだと思う。

もう告白(?)とは思えないような、すごく面倒臭そうな感じで。

「そんなに理由が必要だっつーなら、お前だから。理由んなっただろ、文句言うなよ」

意味分かんない、何言ってんの?ちょっと一発殴ったら直る?(昔のテレビ概念)
…なんて当時は思ってたし、私みたいなヤツの何が良いんだこのバカ、目玉っていうかいろいろ大丈夫かよ(失礼)とも思ったりしてたけど。

「好きに理由が必要なのか」という旨の言葉は胸に刺さったのは事実だったし。

認識するのにものスゴく時間を要したけど、結局は自分もこの幼馴染が好きだった訳で。

そして、今なら。
この告白(?)の言葉の有り難さは痛い程分かる。

ありがとうね。

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