赤ちゃんの言葉(2) ママとマンマ

子どもが「発音」に近いことができるようになってきた。「マンマン、ンマ〜」などと口にするようになったのだ。やはり最初に口にするのは「マ(ma)」の音だった。このように発音するときに子どもが何を考えているかは分からないが、ちょっと困った風に言うので何かを欲しているのだろうと思う。

さて、『乳児が発音しやすいのは ma だから、「ママ」と最初に言うようになるんだ』というのはよく聞く話である。我が子もそのうち「ママ」と言えるようになるだろう。

しかしふと、これは日本語の「(お)まんま」=ご飯でもあるんだろうと思った。ここに英語と日本語の文化的な差が出ているように思われる。(正確には英語だけでなく母親を ma の音で表現する言語は同じ)

乳児が発音しやすいのは ma の音であるというのは万国共通なんだけれども、その言葉で乳児が欲しているものが何なのか?英語圏では ma の音を「母親」と意味づけし、日本語では同じ音を「食べ物」と意味づけしたのではないだろうか。乳児が生きる上で大事なものは母親なのかご飯なのか、その辺りの考え方が違う気がする。

もう少しこの違いを拡張してみる。生存するための栄養だけであれば母親がいなくてもおっぱいの出る女性がいれば乳児は育つ。maの音を「ご飯」と意味づけした昔の日本では、母親と子どもの血縁が今ほど重視されるものではなかったのではないか…社会全体で子育てする(他人の子も育てる)ことが当然だったのか…などと色々想像ができる。歴史については知らないのであくまで想像である。

そんな想像を楽しみながらネットサーフィンしていると、大変参考になるブログがあったので貼っておく。「意外に古い」とあるが明治時代あたりから使われ始めたようだ。

Travellers Tales : 日本語のママ・パパの起源は意外に古い
https://travel-lab.info/tech/pblog/article.php?id=54

さて、子供に親のことを何と呼ばせようか、妻と相談してみよう。

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