#149_【ヘリラボ】ニッポンすみっこ紀行#1_ソーラスフェンス
私が移住者だからかもしれませんが、対馬には、すみっこだからという理由で、やたら目に付くものが存在します。
そこで、唐突ですが、ヘリラボのスピンオフ企画として「ニッポンすみっこ紀行」を立ち上げたいと思います。
記念すべき第1回は何にしようかあれこれ考えながら、前回灯台の記事を書いて、灯台女子の不動まゆうさんが「島は(灯台の)ボーナスステージ♡」とか言ってたのを思い出しましたが、
ハジッコを生きる我々からしますと、灯台みたいにきちんとしたものは、なんとなく「らしくない」気がしましたので、記念すべき第1回は、こんなものを取り上げたいと思います。
国際港には必ずあるもの
名前は「ソーラスフェンス」といいます。
上に有刺鉄線が張り巡らされていて、普通のフェンスに比べ物々しい雰囲気を感じますね。国際港に設置されている、一般人の立入りを制限するためのフェンスです。
もしかしますと、「ソーラス」という言葉は聞いたことあるかも!という方もいらっしゃるかもしれませんが、フェンスの内側を「ソーラスエリア」と呼び、その中と外を行き来するときには、CIQ(税関、入国管理、検疫)を通らないといけないルールになっています。空港の制限区域を想像したら、イメージがしやすくなるでしょうか。
「海上における人命の安全のための国際条約」(SOLAS条約)に基いて設置されています。
フェンスの向こう側を、漁船や対州海運の船が通過しているんですけど…とかツッコんではいけません(゚∇゚;)☆\(-_-;)。
以前、JR九州高速船の博多-釜山間の航路で、博多-比田勝間を乗船できる「混乗便」というのがありましたが、比田勝から博多行に乗船する(または、博多からの便で比田勝に下船する)ときは、ソーラスゲートを開けて出入りしていました。
当時はまったく気にしていませんでしたが、思い返すと「対馬は日本だから」ということなのでしょうか。
厳原町内山のあれはなに?
厳原町内山の山中から内山盆地を見下ろすと、物々しくフェンスが張り巡らされた広大な場所が目に付きます。こちらはなんでしょうか。
これは、環境省ツシマヤマネコ野生順化ステーションのフェンスです。
野生順化ステーションは、ツシマヤマネコが野生下でも生きていけるよう訓練をする施設で、内部で訓練しているヤマネコと外部にいるネコが交わらないようにするため、外部から入れないように、また内部から出ないように設置されています。
上の返しになっている部分は、ネコがよじ登って越えないよう付けられている「しのび返し」と呼ばれるもので、通称「ネコ返し」とも呼ばれています。
境界を守るのにも、様々な知恵が結集されているようです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?