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【行方不明展から見るモキュメンタリー】

2024年7月19日(金)〜9月1日(日)まで「三越前福島ビル」で開催されている行方不明展に行ってきた。

この展覧会には、「人」「物」「場所」「記憶」あらゆる行方不明が展示されている。
もちろんフィクションである。

結論から言うと、前情報で興味を持っていた人、ホラー好きには是非行ってもらいたい。
ホラー作家 梨さんの素晴らしい世界観を味わうことができると思う。

ただし、”モキュメンタリー”好きにはオススメできないと思う。同じような展覧会があったとしても私は行かないだろう。

ここから先は、私が思うモキュメンタリーについての自論でしかない駄文であることを承知してほしい。



「モキュメンタリー」とは、██やテレビ番組のジャンルの1つで、████を、ドキュメンタリー映像のように見せかけて演出する████である。(Wikipediaより抜粋)

例えば、████でよく話題の「Aマッソのがんばれ奥様ッソ!」「このテープもってないですか?」「イシナガキクエを探しています」といった3作品は、皆が一度は見たことがあるバラエティ番組の体をとり、████も役ではなく”その人”本人を演じることで、我々視聴者にあたかも現実世界に放送されている番組のような真実を見せつつ、そこにある██を██させる作品であり、そこにモキュメンタリーの██さが生まれる。

モキュメンタリーは、██と██をあやふやにし、そのあやふやによって生まれる不穏な██を楽しむものであり、████上で必要なことは『没入し盲信』することだと私は考えている。
(考察勢という楽しみ方があるのは承知しているし、それを否定するつもりもない。)

だからこそ「行方不明展」は██だった。
展覧会という形式のため、会場は多くの人で溢れていた。

それならまだ良かったが、
「████を映えスポットと何かと勘違いしてる人々」「恐怖を誤魔化すように展示物を茶化し軽口を叩く████」「会場整備のため大声で██をする警備員」
会場にはモキュメンタリーを楽しむ上で必要な「没入し盲信」を邪魔する██(真実)が多く存在していた、真実と嘘をあやふやにできなかった。

展示されている██(嘘)一つ一つには没入するための空白が用意されてた。だがそれを取り巻く環境がそうはさせてくれなかった。

モキュメンタリーは題材も重要だが環境も重要である。没入し盲信することができないモキュメンタリーは、████だ。



結局のところ、展示会は██だ。
◼️を████は██がない。
そういう意味でいえば、これだけ人が入っていたのだから、この展示会は████なのだろう。

そして需要があったのだから、██が██されるのは間違いない。

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