また大学時代の話になってしまうけれど許してほしい。私の人生の中で1番濃度の濃い時間だった。大好きで愛おしい時間だった。

知らない人もいると思うが、私は鬱になって大学を辞めた。簡単に言うと面倒ごと全てからばっくれたのだ。そして辞めるまで1人を除いて友人や知り合いに会うことはなかった。本当に逃げ出したのだ。

縁、というものを私は結構大事に思っている。あの時のことを思うと、私はその縁を片っ端から素手で引きちぎっていた。自分が辛いことから逃げるのに必死だった。後ろも横も、何も見えなかった。
今思うとあの時は視界が狭く暗くなっていたと思う。思考回路も逃げることにしか向いてなかった。それほど張り詰めていたのだと思う。
引きちぎられた縁は伸びて縮れて、多分もう、繋がることはない。
自分でそうしたのに、たまにどうしようもなくみんなに会いたくなる時がある。合わせる顔もないのにだ。
たらればの話は好きじゃないが、あの時こうしていればと思ったことはとてもある。相談していれば。言いたいことしっかり言えていれば。頼っていれば。全部幻想だ。

何が言いたいかって、切った縁はどんなに望んでも元に戻ることはないということ。
だから今ある縁を大事にすること。
もし私と同じような経験があったなら、次は迷わず手を伸ばすこと。引きちぎるためじゃなく、固く強く結ぶために。

何年経ってもうじうじとしているのは性に合わないが、もう少し思い出に浸っていたいのだ。
多分もう、あんなに熱く燃えるような時間はやってこないのだから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?