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遺書§21 2023/10/29 22:42

10/29 22:42
学祭が終わってしまった
ギャルっぽいあの子はやはりギャルで
シフトを自分の見たいだし物の関係上途中で早上がりしたり
顔がいいし所属するコミュニティも僕なんかより全然広くて
だから彼女が呼んだお友達たちは気軽に足を運んだんだ
「まあ前半頑張ってればサボってても怒られないっしょ」
なんとまあ都合のいい考え方をするものかと
しかし彼女のキャッチで足を運んだ人も多く
私はその裏で自分の作品の前に来た人間に名刺を配るなどしただけで
何の役にも立っていないのに
それでも怒りがわいてしまうのは彼女の所為ではない
いやその所為にしたいのだ
僕が彼女と話ができなかったのも彼女の友達の所為で
彼女の人脈の所為で
僕が自分より持ち物の多い人間に対して本能的に関われない所為で
だから嫌いなんだ
友達の多い女なんか
また胸がちくちくするあの原体験をまた
そしてこんなしみったれた人生なんて二度と
だとしても
だとしても、だ
小説も書くことなんだし、文芸部に突撃して彼女との接点を持つ
そんなこともできなくはない
そんなことをして何になるのか
いやという程味わった第三者の悲しみをまた繰り返すのか
いつも孤独と一人向き合っている人間に
なにができるというのか
暇さえあれば誰かと連絡を取りたがり
そして報われぬことに絶望して
どうせそれを繰り返すのだ
最初で最後のチャンスが本当に最後だったのだ
僕が死ぬのは誰の所為でもない
僕の所為なのです
動画を作ってしまおうか
死にたい夜が明けなければいいのに

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