愛ちゃんに「子育てなめるな」と文句を言った世の母たちへ

　傲慢にもほどがあるということを、まず真摯に受け止めよう。

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　卓球の福原愛さんがご結婚され、披露宴などが行われた。で、「子どもができても卓球は続けたい」的なことをおっしゃった。

　するとネットが炎上した。

　「子育てしながら競技生活が続くわけない」「子育てがどれほど大変かわかっているのか」「世のお母さんたちの苦労をわかっていない」などなど。

　・・・。

　いい加減にしたまえ。あなたは自分の子どもが「お花屋さんになりたい」と言ったら、「花屋の苦労も知らないで！」と怒るのですか。

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　子育てが大変であることは、僕もよくわかっている。いや、多少知っているたけで、正確にはなにもわかっていないけれど。

　妊娠も出産も育児も、大抵のお母さんにとっては本当に神経の擦り減る毎日かもしれないし、その負担によって生活を壊していってしまう人がいることは承知している。だけどさ、あなたがそうであることと、愛ちゃんが子育てと競技生活を両立したいと考えていることにはなんの関係もないじゃん。

　好きな人と結婚し、幸せな未来を思い描き、そのスタート地点で期待と決意を込めて言っている彼女のその言葉を、あなたが否定する権利はどこにあるの。

　だいたいね、３歳からラケット握って、同級生たちがバレンタインだのクリスマスだので恋愛ごっこにうつつを抜かすそのときに、学業をちゃんとやった上で、日本トップクラスの実力を磨き続けた人だよ？卓球やりながら中国語もきちんと身に着けて、おしゃれも楽しんで。常人とは違う、異常なほど濃い人生を生きてきた人なの。

　世間の人が精一杯なことも、彼女ならほかのことと両立できるんじゃないの？そういう期待はできないの？

　母になってもメダリストになっているアスリートもたくさんいるよ。

　あんたと比べちゃいけません。それを応援できないようなとんがった神経では、あなたの子どももかわいそうだよ。

　子どもがメダリストになりたいって言ったら、否定しますか？その子が、結婚や出産を諦めてそこに向かうことを望みますか？

　あなたは自分の幸せを諦めているのですか。その責任を子どもに押し付けていませんか？

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　最近の、しょうもない炎上沙汰を見ながら、つらつら書いたけど、考えたら僕のこの行為も炎上させた人たちと大差ないのかもね。

　でも最後に一言。

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　人の夢や目標を否定していたら、自分の子どもの可能性も否定することになると思います。

　どうか、悪意のない純粋な人の思いを素直に応援する気持ちを持って生きていきましょう。

　子どもの幸せのためにあなたの幸せを犠牲にするのではなく、あなたの幸せの中に、その子の幸せを入れてあげてください。

　その子が大人になったとき「私のせいでお母さんが不幸になった」と責任を感じないように。心の底からその子がその子自身の人生を楽しめるように、一足先に自分の人生を楽しみましょう。