用語集: 「キャズム理論」 <ー 基本マーケティングの話です
今回は「キャズム理論」について見ていきましょう。
さて、何だこりゃ?
キャズム理論とは、新規事業や新製品を市場に普及させる際に、初期市場とメインストリーム市場の間に存在する深い溝、断絶のことを指します。この溝を乗り越えることができないと、新規事業や新製品は市場で成功することが難しいとされています。
キャズム理論は、1991年に米国の経営コンサルタントのジェフリー・ムーア氏が著書「Crossing the Chasm」の中で提唱した理論です。ムーア氏は、イノベーター理論におけるイノベーターとアーリーアダプターを初期市場、アーリーマジョリティーからラガードをメインストリーム市場とし、両者の間には「キャズム」と呼ばれる深い溝があって、この溝を超えることが市場開拓において重要だと説いています。
キャズムが生まれる理由は、以下の2つが挙げられます。
**顧客のニーズや要求が異なる**
初期市場の顧客は、イノベーションを求める傾向が強い一方、メインストリーム市場の顧客は、既存の製品やサービスと比較して、コストパフォーマンスや使いやすさなどの観点で優れた製品やサービスを要求します。そのため、初期市場で受け入れられた製品やサービスが、そのままメインストリーム市場で受け入れられるとは限りません。
**マーケティングや営業の難易度が高い**
初期市場は、情報感度の高い顧客が集まる市場であるため、マーケティングや営業は比較的容易に行うことができます。一方、メインストリーム市場は、情報感度が低い顧客が集まる市場であるため、マーケティングや営業の難易度が高くなります。
キャズム理論は、新規事業や新製品を市場に普及させる上で重要な理論です。キャズムを乗り越えるために、以下の3つのポイントが挙げられます。
**メインストリーム市場の顧客のニーズを理解する**
メインストリーム市場の顧客のニーズを理解し、それに合わせた製品やサービスを開発することが重要です。
**メインストリーム市場にリーチするためのマーケティングや営業戦略を立てる**
メインストリーム市場にリーチするためのマーケティングや営業戦略を立てる必要があります。
**メインストリーム市場のリーダーと提携する**
メインストリーム市場で影響力を持つリーダーと提携することで、製品やサービスの認知度や普及を促進することができます。
キャズム理論を理解することで、新規事業や新製品の市場開拓を成功させるためのヒントを得ることができます。
ま、どんな分野でもマーケッティングがそんな簡単だったらくろうしませんよね~