用語集: 「ファイバー電池」 <ー 軽くていいです、実用化されれば...

今回は「ファイバー電池」について見て行きましょう。

現在の車の電池は重すぎです。

対応策の一つに「ファイバー電池」はいかがでしょう。

「ファイバー電池(fiber battery)」: 電極が繊維状になった電池のことです。従来の電池は、電極が平面状になっているため、電極の厚さを増やすと容量は増えますが、出力は低下します。一方、ファイバー電池は、電極が繊維状になっているため、電極の厚みと長さを自由に設計することができます。これにより、従来の電池では実現できなかった、高い容量と出力の両立が可能になります。

ファイバー電池の具体的な構造は、電極材料を繊維状に加工し、それを積層して作られます。電極材料には、リチウムイオン電池の正極材料であるニッケル系材料や、負極材料である炭素系材料などが使用されます。また、電解液は、従来の電解液である液体電解液のほか、固体電解質を使用することもできます。

ファイバー電池は、従来の電池に比べて以下のメリットがあります。

  • 高い容量と出力の両立が可能

  • 軽量で柔軟

  • 製造コストが低い

これらのメリットから、ファイバー電池は、ウェアラブル機器やドローン、電気自動車などのさまざまな用途に期待されています。

2022年11月には、トヨタ中央研究所が、リチウムイオンファイバー電池の開発に成功したと発表しました。この電池は、厚さ0.3mmの繊維状電極を100本束ねた構造で、従来の電池と比べて容量は10倍、出力は3倍に向上しています。

ファイバー電池の市場規模は、2029年には2億8909万米ドルに達すると予測されています。今後、さらなる研究開発が進み、実用化が進むことが期待されています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?